【ハリポタ】胡蝶の夢を見る4 (ページ47)

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“力の封印のため…幼い頃に輪を作るのじゃ。”

私はフラメルさんの言葉を思い出していた。
早く指輪を見つけなきゃいけない…きっとこういうことが起きるから私たちはレーヴの輪ってやつを身につけるんだ…でも…

「どうやって…」

マクゴナガル先生は黙り込む私を少し心配そうな表情で見ていた。

「残念なことに私たちはその術を教えることができません。知らないのですから教えようがありません。…しかし、できる限りの協力はしましょう。さあ、そろそろ授業が始まってしまいますよ、急ぎなさい。」

先生は私に気を遣ってそう最後にそう言ってくれた。私が肩を落とし部屋を出るとそこにはハッフルパフのみんなが居た。私は驚いて声を出した。

「うおっ、みんなどうしたの？」

「A…！貴方が皆に歯呪いの呪文をかけて、マクゴナガル先生に連れていかれたって……」

「げ、もう噂が広まってるの？大丈夫、罰則を受けた訳じゃないよ……」

まずい、なんて説明すればいい？
レーヴの魔力が強力過ぎてって？

私は慌てて誤魔化した。

「あー、ちょっとしたトラブルなの。杖の調子がおかしくて…とにかく大丈夫よ、寮に戻ろう。」

「本当かよ…」

「てっきり退学かと…」

ハッフルパフのみんな。私を心配して集まってくれたのか…そう思うと少し嬉しい。私の声でみんながそれぞれの教室に散っていく中、セドリックとハンナがそこに残った。

「本当に大丈夫なのね？貴方がみんなを医務室送りにして先生に連れて行かれたと聞いた時はすごく焦ったのよ。」

「うん…そう聞くと、かなりとんでもないね。」

セドリックは不安そうに私を見た。

「それより、あまり抱え込み過ぎないでくれ。最近の君は様子が変だ。」

「うん、そうだね。大丈夫だから心配しないで。」

セドリックは私の頭を撫でるようにぽんぽんと叩くと、じっと顔を覗き込んできた。

「君の大丈夫ほど信用できないものは無いよ。」

「失礼な、信じてよ。本当に困った時はいつもセドリックを頼りにしてるんだよ？」

冗談混じりにそう答える。
セドリックは「本当に？」と、複雑な面持ちで私を怪しんでいた。

ハンナが言う。

「あまりイチャ…おしゃべりしてる時間はないわ……早く教室に向かわなきゃ。」

……

夕食の時間、大広間に足を踏み入れると、その瞬間、バタバタと私の方へ走ってくる人影が二つ。

「おい、A！あの話は本当なのかよ！」

「歯呪いの呪文を撒き散らして、みんなを医務室送りにしたって？」

ウィーズリーの双子だ。
私はやっぱり噂になって広まっていたのか…と身構えた。