【ハリポタ】胡蝶の夢を見る4 (ページ45)

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「なんだって？」

彼等は私の方へ体を向けて、ギロリとこちらを睨んだ。
ターゲットは私に移ったようだ。

「うるさいぞレーヴ。最初にこいつらが、スリザリンの悪口を言ってたんだ。」

ハッフルパフ生達は青い顔で私とスリザリン3人組を交互に見ていた。おそらくスリザリンは意地悪だとか、嫌なやつだとか言ってたのだろう。

「まあ…どんなことか知らないけど…事実なんじゃない？」

偉そうなくせに大したことなくて、威張っていて嫌味っぽくて、そんなスリザリンへの陰口はよく聞こえて来るが、まさに彼等にはその言葉がピッタリだった。

「ふん、レーヴ…自分は攻撃されないって思ってるんだろう。でも、それはただ君がマルフォイに気に入られていたからだ。」

私は眉を寄せて彼をみた。

「今ドラコは関係ないでしょう？」

「僕らにとっては関係ある。」

「最近、君はどうやら彼の機嫌を損ねたみたいだな。だったらもう僕らが君に何したってマルフォイは文句を言わないはずさ。」

何をドヤ顔で言っているのだろう？
私は彼らを一瞥して言った。

「ええとつまり、君たちはずっとドラコに媚び諂ってるってこと。それを自慢げに話してるの？」

彼らはムッと表情を歪めた。

「大体、気に入られるとか、機嫌を損ねたとか言ってるけど、私は今までもこれからもドラコの友達だからね。」

「……そう思ってるのはお前だけだ！ちょっと顔がいいだけのハッフルパフ生なんてすぐに飽きられるさ！」

ドラコも彼等と同じスリザリン。
ドラコと彼等は同類で、彼等の言い分が正しいのかもしれない。

それでも、こんな奴らにドラコを奪われたくはない…

「…あなた達は上級生に見えるけど…年下のドラコの顔色を伺う毎日で楽しい？」

私の言葉が彼らの逆鱗に触れたようだ。彼らは私に杖を向けた。

「うるさいぞ、レーヴ！」

「くらえ、テンソージオ！歯呪い！」

「……！」

私は咄嗟に杖を握り、なんとかしなくてはと思った。
この前本を読んできた時に目に入った呪文を思い出す。…攻撃を跳ね返す呪文だったけど…ああ、なんだっけ…思い出せない。

その時だった。

彼の呪文が私に触れたかと思うと、周りにいた全ての人に向かって跳ね返った。

攻撃をしてきたスリザリン生は勿論、いじめられていたハッフルパフ生、たまたま近くにいた何も関係のない勉強中の生徒達まで、みんなの歯が巨大化していく。

「ぎゃあ！」

「歯が…！」

「え…なにが……ご、ごめんなさい！」

私は慌てて周りを見た。
これ、全部私のせい……？

「な、何事ですか！」

マクゴナガル先生が慌てて駆けつけてきた。

「先生…あの、」