【ハリポタ】胡蝶の夢を見る4 (ページ41)

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【5-1】まとめて医務室送りページ41

また、夢を見る。

xxx

(またか。)

(ここは自分の寝室じゃない。)

私はペンキを洗い落としたローブを見る。
なぜ自分のローブがペンキだらけだったのかわからない…
何も思い出せない…

ミセス・ノリスが襲われ、壁に文字が塗りつけられた…ハロウィーンの夜。

「ああ、どう考えたって変よ。」

まさかあれを私がやったっていうの？
なぜ私は何も覚えてないのかしら……？

鏡に映る私の顔は、なんだかとてもやつれているように見える。

(ああ、ジニーだ……)

何も覚えていないのに…自分のローブにはペンキがついていた。

私があれを……？
どうして何も思い出せないの？

ああ……

xxx

あの事件の後、しばらくして“秘密の部屋”に関する噂が学校中に広まりだした。あの日壁にも書かれた秘密の部屋のこと。

それはホグワーク創設者の4人、グリフィンドール、ハッフルパフ、レイブンクロー、スリザリンの話だ。

そのうち4人は入学資格のことで揉めた。純粋な魔法族…つまり純血のみが入学を許されると主張したスリザリンは、他の三人と意見が対立し、結果、彼は学校を去ることになったらしい。

そのスリザリンが、このホグワーツに隠された部屋を残した…彼の継承者のみが部屋の中から何かを解き放つことができる…“秘密の部屋”伝説である。

「ハリーがスリザリンの継承者なんだよ。」

一部がそんなことを言い出すようになったのもあっという間だった。

「どうしよう、さっき大広間でハリー・ポッターとすれ違っちゃった。僕はマグル生まれだから…きっと狙われてるんだよ…彼、僕に何か言おうとしてた……」

ハッフルパフの談話室。
ジャスティンが慌てて戻って来たかと思うと真っ青な顔でそう言った。

「ジャスティン、だからハリーは違うって言ったでしょ？ハロウィーンの夜、私一緒にいたんだから。」

「次の犠牲者きっと僕だ…」

ハリーがスリザリンの継承者だと信じ込んでしまっているジャスティンには何を言っても聞かなかった。

「お、落ち着いてA…」

「でも、無関係のことで濡れ衣を着せられているハリーの気持ちを考えてみてよ……なんですぐそうやって決めつけちゃうかな…」

苛立つ私をハンナは必死に抑えようとしていた。

「おーい、A」

嬉しそうに声をかけてくるセドリック。
私は彼を振り返った。

「見て、さっきそこでコリンに会ったんだ。この前の写真を現像してくれたみたい。」

どこにいっても「ハリーが…」なんて噂が飛び交っている中、私はずっとイライラしていた。しかしセドリックはいつも通りだった。私は安堵して、心を落ち着かせる。

「どれ？見せて…」