【ハリポタ】胡蝶の夢を見る4 (ページ31)

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【4-1】秘密の部屋ページ31

ああ、フレッドとジョージ言ってたハリーの大ファンってあの子のことか…と、ある日の中庭で、薄茶色の髪の小さな男の子に絡まれているハリーを見つけて思った。

「やあ、ハリーこんにちは。」

「ああ…A…」

振り返ったハリーの表情がほっと綻んだように見える。双子の言う通り、うんざりしていたに違いない。

「ごめんね、お喋り中に声かけて。姿が見えたから……」

「いや、いいんだ。大した話をしてたわけじゃないから。」

彼と一緒にいた男の子は…カメラを持ってうずうずとした様子でこちらを見ていた。

「ええと、君は…」

「あ、あの…コリン・クリービーです。僕、あなたのことも知ってますよ。A・レーヴでしょう？みんなが言ってました、ハッフルパフにすごく親切で優しくて綺麗な先輩がいるって……」

あまりにもスラスラと褒められるものだからびっくりしたが、私は褒め言葉をそのまま受け取り、少し照れながら彼の話を聞いていた。

「みんなの人気者なんでしょう？ねっ？…それで、これまたお似合いのハンサムな彼氏がいるって…」

「は？」

「え？」

思わずコリンの言葉を遮ったのは私だけじゃなかった。私とハリーはびっくりして顔を見合わせる。

「えっと……君、彼氏がいたの…？」

「え…いたっけ？私に…彼氏が？」

初耳だ。
私に彼氏がいるって？

「コリン、その話はいったいどこで聞いたの…？」

ハリーがコリンを怪しんで振り返る。
びっくりした様子のコリンは素直に答えた。

「ええと、少なくともハッフルパフの一年生はみんな話してますよ、レーヴとディゴリーは理想のカップルだって…」

ボッと顔に熱が集まるのを感じる。

「セドリックと？私が……？」

「はい、違うんですか？」

そりゃセドリックは1番仲のいい先輩だし、すごく素敵な人だけど……

「そんな、違うよ…私に彼氏なんて…」

「あ、分かった！もしかすると照れてるんですよね？内緒でお付き合いをしてるんですか？」

「コリン、やめろ。Aが困ってるだろ？彼女は別に誰ともそういう関係じゃないんだ。」

勝手に話を進めるコリンに混乱していると、ハリーが苛立ちながらコリンに詰め寄った。