【ハリポタ】胡蝶の夢を見る4 (ページ21)

今日:13 hit、昨日:30 hit、合計:50,882 hit

【3-1】純血と穢れた血とページ21

私は、久しぶりに“夢”を見た。

xxx

僕はワクワクしながら緑のクィディッチ用ローブに腕を通す。

今日はスリザリンの新しいシーカー……僕の初練習日だ。
これでやっとあのハリー・ポッターに痛い目を見せてやれる…

上がる口角を抑えつつピッチに向かうと、グリフィンドールの連中が集まっていた。

「安心しろ、こっちにはスネイプ先生の特別許可があるんだ。」

キャプテンのフリントが満面の笑みでそう言った。

「フリント！」

空中を飛んでいたグリフィンドールのキャプテン。勢いよくこちらに飛んできたかと思えば、着地を失敗してよろめいた。

思わず吹き出す。
こんなチームに僕らが負けるはずない。

「我々の練習時間だ。予約したはずだぞ、僕に使用権がある！」

唾を飛び散らしながら叫ぶグリフィンドールのキャプテン…確かウッドといったっけ？

フリントは奴の顔面にスネイプ先生の許可証を突き出した。

「新しいシーカーだって？」

困惑する間抜け面ども。僕はみんなの背後から顔を見せてやる。

「ルシウス・マルフォイの息子じゃないか。」

そう言ったのは、あの忌々しい赤毛の一家だ。

「ドラコの父親を持ち出すとは、偶然の一致だな。」

僕らは背中に持っていた箒を出した。
持っていた箒は先月発売されたばかりのニンバス2001。父上がチームのメンバー全員に寄付をしたのだ。

あの赤毛の双子が握っているのは……なんとクリーンスイープ5号！

可哀想で見てられない。グリフィンドールチームは全員して言葉を失っているようだ。勿論、ハリー・ポッターも。

我がスリザリンチームには最新の箒が揃ってる。クリーンスイープ5号なんてものを使ってるチームがかなうはずがないのは明らかだ。

その時、ピッチに乱入してきたのは…ハリー・ポッターの愉快な仲間たち…ロン・ウィーズリーとあのハーマイオニー・グレンジャーだった。

「どうしたんだい？なんで練習しないんだよ。」

サイズの小さいボロのローブを羽織るウィーズリー。
最新の箒どころか、杖や制服のローブでさえ新しいものを買えないようだ。いつ見ても間抜けな姿。

「ウィーズリー、僕は新しいスリザリンのシーカーでね。僕の父上が僕らチームに買い与えた箒をみんなで称賛していたところだよ。」

奴は箒を見るなり、口をあんぐり開けた。
ウィーズリー家の全財産を売り払っても手に入れられないんだ。

「グリフィンドールの選手はお金で選ばれたりしてないわ。純粋に才能で選手になったのよ。」

スリザリンチームの大爆笑を遮ったのは、あのグレンジャーだった。いつも邪魔をするのはこの女。
マグル生まれのくせに…

「誰もお前の意見なんて求めてない。」