【ハリポタ】胡蝶の夢を見る4 (ページ11)

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【2-1】新学期スタートページ11

私は純血主義者の考え方には異を唱えているが…実際にマグルや混血を否定している人間を…ヴォルデモート以外に知らなかった。

そう、無知だった。

……

ドラコに追いつくと、早速ロンといつもの口論していた。
混み合った人混みの中からロンのお父さんがやって来る。

「さあ、お前達何をしてるんだ？ここはひどいもんだ…そろそろ外に出よう。」

その姿を見つけたルシウスさん。
彼は私とドラコを押しやって前に出て来た。

「これはこれはアーサー・ウィズリー！」

ドラコは諦めたようにロンから離れる。
そして今度は、ルシウスさんとアーサーさんが争いだした。
私は驚いて彼らから距離を取る。

な、なんて大人げない…！？
周りの人の視線も集まりだし、大の大人が…しかも子供たちの前で…取っ組み合いの喧嘩を始めたのを見て、私は開いた口が塞がらなかった。

あの二人の仲の悪さは深刻だと思っていたが…家ぐるみで仲が悪いのか…そりゃドラコとロンも顔を合わせるたびに言い争うわけだ。

店員さんまでが駆けつけて間に入ったが、争いは一向に収まらず大騒ぎになっていた。これ、お店に怒られないのかな？普通に迷惑だと思うんだけど。

「……」

マルフォイ家とウィーズリー家の間じ怒号が飛び交う。

私は、見ているのが辛くなって先に書店を出た。
あの二人は絶対に仲良くできないのだろうか？

複雑な気持ちで騒ぎが落ち着くのを外で待っていると、ハグリットがそこを通りかかる。

「あ、ハグリット。」

「やあ、Aじゃないか、お前さんも来てたのか。ハリー達も来てただろう？」

「うん、みんな一緒だよ…ちょっと今は…一緒じゃないけど。」

ハグリットは書店の騒ぎに気がついたようだった。

「何をやってるんだ、あいつらは！」

ハグリットは慌てて彼らを止めに入ってくれた。
彼は人混みを押しのけて店内に入っていく…ハグリットならあの二人を引き剥がせるだろう。

私は少しほっとして中を覗いた。ハグリットに止められたルシウスさんとアーサーさん。お互いボロボロになっているのが店の奥に見えた。

「…あーあ、大人の魔法使いも殴り合いの喧嘩するんだね。」

最初に店を出てきたのはマルフォイ親子だった。
苛立った様子のルシウスさんは、ドラコと一緒にスタスタと目の前を通り過ぎた…が、私に気がついてUターンして戻ってくる。

「失礼、見苦しい姿を見せましたな。」

「…あ、いえ。」

ルシウスさんの目元には、ぶたれた跡がついている。

「あ、大丈夫ですか？目、跡が残ってます。冷やした方が……」

「ああ…」

「おーい、Aー！」

店の中から私を呼ぶロン達の声が聞こえてきた。