【ハリポタ】胡蝶の夢を見る9 (ページ50)

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「そう…」

ハリーは戸惑いつつ頷く。

「でも、ウッドも君のことを褒めてたし…僕も向いてると思う。」

あのウッドが？
皆に見られてたのかと思うと恥ずかしくなって来る。

「そこまで言われると本気で目指したくなっちゃうな…あ、そうだセド、今度ゲームをするならハリーも誘ったらどうかな？」

「ゲーム？」

セドリックが代わりに答えた。

「ああ。誰でも参加できる親善試合のようなものを計画してるんだ。メンバーは多い方がいい。よければ君もどう？」

「ダメだ。こちらの手の内を明かす訳にはいかない。」

どこから聞いていたのか、ウッドが顔を出す。

「そんなつもりはない…それに手の内を晒すのはこっちも同じだ。」

セドリックは慌てて否定した。

「僕、参加するよ。」

「ハリー！我々の勝利は君にかかっていると言っても過言じゃないんだぞ！」

「面白そうじゃないか、オリバー。」

「ああ、参加しない理由はない。」

双子もどこからか現れて言った。
ウッドは驚愕した顔で双子を振り返る。

「フレッドにジョージまで！」

「…あ、じゃあ、こうするのはどうかな？代表選手は普段のポジションと別のポジションに入るっていうのは…？」

慌てて口を挟んだが、我ながらいいアイデアだった。
選手たちは公式戦の戦略を晒さずに済むし、私のような初心者とのレベルの差も多少縮むだろう。

「…ふむ、それはなかなか新鮮だな。自分以外のポジションを理解するいい経験ができそうだ。」

「な？たまには肩の荷を下ろして純粋にクィディッチを楽しもうじゃないか。」

「いい練習方法の一つだと思うぜ。」

フレッドとジョージの追い討ちで、ウッドは渋々と頷いた。

「分かった。その代わり僕も参加するぞ。」

「ウッドも？」

ハリーが驚いて声を漏らす。
セドリックは次々と決まっていく参加者に笑顔で頷いた。

「いいぞ…よし、決まりだ。他にも参加者がいないか声をかけておいてくれないか？もちろん普段試合に出ない生徒でもいい。具体的な日程は後日連絡するよ。」

急にどんどん話が進む。

「リーを誘うか？」

「ああそうだな。ハリー、ロンに声をかけるだろ？」

「うん、そうしようかな。」

みんなが盛り上がり始める中、ウッドは声を張り上げた。

「さて休憩は終わりだ。水分補給はとったのか？練習をさいかいするぞ！」

彼の掛け声でみんなが慌てて散っていく。
残された私とセドリックはお互いの顔を見合わせた。

「なんだか楽しくなりそうだね。私たちも再開しよう、試合の日までに上達しなきゃ。」

セドリックは私が上機嫌で箒に跨ると嬉しそうに微笑んだ。