【ハリポタ】胡蝶の夢を見る9 (ページ48)

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セドリックは私に真剣にクィディッチを教えてくれた。
最初はボールを投げ合うだけだったが、だんだん難易度が上がっていく。

「じゃあ、今度は少し距離を取ってやってみようか。僕の後ろにゴールがあると思ってね。」

「うん、分かった。」

セドリックは少し高度を上げながら私から離れた。
私はじっとクァッフルが飛んでくるタイミングを伺う。

…今だ。

セドリックはクアッフルをわざと少し外して投げてきた。
私はボールを追って少し後ろに下がり、なんとかそれをキャッチする。

本番なら敵チームが奪いに来たり妨害にあう。私は間髪を容れずに投げ返したが、狙った場所とは少しずれて飛んでいった。実際のゴールだったらリングの外に出てしまってるだろう。

セドリックはクァッフルを上手く掴んで振り返った。

「やっぱり才能あるな。コントロールはまだまだだけど、かなり素早く動けてる。」

「そうかな？」

セドリックが大袈裟に褒めていることは分かっていた。実際の試合じゃもっと動き回るし、敵の動きは予測つかない。

「ああ。でもまだ少し躊躇があるかな。」

「うん…やっぱ箒の上って慣れないよ。」

少しでもバランスを崩せば落下死だ。
どうしてもそれが頭をよぎり続ける。

「ゲームを実際にプレイすれば楽しさが上回って来るはずだ。そうなれば動きも大胆になって来る…」

私は頷いた。

「うん、そうだよね…いつかセドと一緒に試合に出てみたいな。」

本音だった。彼の言葉が本当にお世辞じゃないのなら、私もハッフルパフの代表になれるかもしれない。

そう言うとセドリックは本当に嬉しそうに頷いた。