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「……」
『……』
あの握手から五分程度経った。
さっそく会話が詰まったね。
マジョリーンもこの空気が辛いのか、
他ごとして遊んでる。
会ったばかりだもの。
相手がどんな性格で、
どんな趣味で、
どんなこと話せば会話が弾むかなんて
考えられっこない。
知り合いになれただけでもう十分だよ。
…僕は本当に満足してる?
してるともさ。
ああもう何だって僕はこんな…
…はあ
『…マジョリーン?
また会えるかな…?
良かったら今度遊ばない?』
ちょっと急すぎるかな、
ええいイチかバチか。
どうなっても知ったこっちゃない。
「ええっ、やだよ!」
素直に酷いと思った。
抉られるように鳩尾へヒット。
そんなに僕と居るのが嫌なのか。
『何で』
「何でも!Aには教えられない!
知られちゃいけないおれだけのヒミツなんだ!」
俺?
急に慌て出す彼女を不振に思い、
首を傾げてみた。
僕相当拒否反応出されてるみたいだなぁ…
切ない。
『…まぁいいや。
じゃあまた会った時は丸一日遊ぼうぜ』
冗談混じりに笑ってみせ、
僕はその場を去った。
蝶々・マジョリーンとの友好関係は
儚く散ったのだけれども、
届かないものはそのままでもいい。
また会えるといいね?
「そんな!
おれ外出禁止になっちゃうよ!」
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作者名:酔楽トレゐシー | 作成日時:2012年5月5日 20時