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★ ピンチはチャンスに ページ19

顔を上げると、悠莉さんが腕組みをして立っていた。


「あなた、アイカツなめてるの?」


『えっ。』


予想外の言葉に、返事ができない。


「そんなにすぐに、認めてもらえると思ってたの?

 自分が神城カレンの妹だから?」


神城カレンの妹だから、認めてもらえると思った?

怒りが、沸々と沸き上がってくる。


『違いますっ!私はアイドルに望んでなった訳じゃないけれど、

 それでもなったからには頑張ろうって、思ってます!

 お姉様のような実力は私にはないからっ····

 だから、だから全力で練習したんです!なのに···』


途中から涙声になって、後が続かない私の言葉を、

悠莉さんが引き取った。


「なのにその努力が報われなくて、他の人から笑われて。

 それが辛くて悲しい、ってこと?」


そんな言い方しなくても····

渋々頷いた私に、悠莉さんは続ける。


「一週間練習頑張って、それで報われる人なんて何人いると思う?

 大抵の人は、何週間も何ヵ月も何年も努力する。

 挫折して、挫折して、そうやって未来の自分を

 輝かせるために、階段を作っていくんだよ。」


悠莉さんの表情は真剣で、有無を言わせない迫力があった。


『かいだん、ですか?』


「そう。より良い自分になるための階段。

 あなたは努力家だけど本当に不器用。

 練習を見てて、よくわかった。」


さっきとは一転して、少し口調が優しくなる。


『はい···。だから、人よりも練習が必要だって、

 わかっていたんですけど···』


「なら、こんなことで落ち込んじゃダメ。

 この先、もっと辛いことがいっぱいある。

 でも、そういうピンチをチャンスにするの。

 そうすれば、努力が無駄になることなんてないから。」


悠莉さんの言葉は私の心にスッと入って、

私の悔しさや怒りを溶かした。


『ピンチを、チャンスに···!

 私、自分に何ができるのか、

 もっとよく考えてみます!』


私がそう言うと、悠莉さんは少し笑った。


「そうしなさい。頑張る人は、応援する。」


悠莉さんの言葉が嬉しくて、違う意味で泣いてしまいそうだけど、

悠莉さんに心配かけてしまいそうだから。


『悠莉さん!ありがとうございます!』


私は笑顔で、心から悠莉さんに頭を下げて。

そして、プロダクションルームに向かって走り出した。

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設定タグ:アイカツフレンズ! , アイカツ! , 茉凜   
作品ジャンル:アニメ
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珠莉 - 茉凜さん» ///まりりん大好き〜!(ナニコレ) (2018年12月8日 19時) (レス) id: 5f11a7c706 (このIDを非表示/違反報告)
茉凜 - 珠莉さん» ありがと〜!しゅりりん大好き〜。 (2018年12月8日 18時) (レス) id: b85dc48253 (このIDを非表示/違反報告)
珠莉 - トーク小説は、更新したよ!もちろんやってもいいよ! (2018年12月8日 14時) (レス) id: 5f11a7c706 (このIDを非表示/違反報告)
茉凜 - 珠莉さん» しゅりりん、ありがとう!また、トーク小説やってもらってもいいかな? (2018年12月8日 10時) (レス) id: b85dc48253 (このIDを非表示/違反報告)
茉凜 - ふゆ。さん» ありがとう!合作も更新させてもらうね! (2018年12月8日 10時) (レス) id: b85dc48253 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:茉凜 x他2人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Marinn4/  
作成日時:2018年8月7日 11時

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