生まれ変わったらクズでした…13

霹靂一閃 ページ22

獪岳(A)
「肆ノ型 遠雷！！」

ズダアン

思いきり足元を蹴りあげた

いつもなら十数秒速く敵の頚に

刃が届く

だが

無惨
「！……速いな
だが、その程度で私の頚に届くと思ったのか？」

ぬるぬるとした足場が

死んだ仲間たちの体に

足を絡めとられているみたいだ

……悔しい

こんな野郎に殺されていい奴らじゃなかった

白い烏
『ねえ知ってる？』

ガシッ

鞭のような肉塊に足を絡めとられてしまった

コイツ、無惨の能力まで使えるのか

今までの厄介な鬼たちの能力だって捌くのに

苦労したってのに

ブン

善逸
「兄貴！！」

放り投げられた……先に無惨の触手か

そのまま切り刻まれてたまるか

獪岳(A)
「参ノ型 聚蚊成雷」

ずる……と足が縺れた

クソ、ッッこんな所で

すッ転んでる場合じゃ

白い烏
『ほらね！
君は何処までも優しいなあ♪
死んでる奴らの身体なんて踏みつければいいのに！
だって死んじゃってるんだよお？
こ、れ！動かないんだよ？
わざわざ避けながら戦うなんて
バカみたいで可愛いねえ』

ッッ！！！

獪岳(A)
「テメェ！！！！！」

善逸
「確かに兄貴はバカだけど！！
お前はただのイカれた…えーと、ー…と
兎に角ヤバい奴だろうが！！
やーい！！やーい！！ヤバいやつう！！」

……

無惨
「弟の方はアホか」

白い烏
『アハハ！！
バカとアホ！アハハハハ！』

ぜぇーんーいーつー？

ごーめーんじゃねえんだよ？

鉄拳制裁されてえのか？あ？

獪岳(A)
「とっとと来い」

善逸
「……うげえゴメンて」

うるせえ

とっとと準備しろ

白い烏
『ん〜？どうしたの横一列に仲良く並んじゃって？
なあに？もう諦めて死ぬの？
えーどうしよう！むーちゃんどうするう？』

無惨
「むーちゃん言うなヤバい奴」

そうやって

余裕ぶってんのも



一瞬だ



獪岳(A)・善逸
「「雷ノ呼吸 壱ノ型 霹靂一閃！！！」」

ズバアァアアン

床を蹴る音が木霊するとほぼ同時

その刃は頚を体から斬り離した



……ゴトン

無惨
「…は？」

白い烏
『ん？いつの間にか頚斬られちゃったねえ』

無惨はキレているが

再生が止まることはない

あのクソも一緒だ

獪岳(A)
「どうもバカでえす」

善逸
「アホでえす」

獪岳(A)
「……こんなんで死なねえだろ
もっと叩っ斬ってやる…オイ善逸」

お前も何か言え

善逸
「苦しんで死ね」

！？

善逸
「ッ！えーと、あはは」

獪岳(A)
「ハッお前も言うようになったな」

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