生まれ変わったらクズでした…13

あの時 ページ21

獪岳(A)
「ガハッッ……
ｾﾞｪ……ｾﾞｪ、ッ義勇、意識はあるか！？」

義勇
「……ぁる、ｺﾞﾌ」

しのぶ
「…………ッ、ッ」

二人はもう限界か

無理もないあれから

どんなに攻撃を仕掛けても一切が通用しない

全てが徒労に終わった

ダアン

真菰
「ぐ……！！」

蜜璃
「真菰ちゃん！！！キャアア！！」

ガシッ

善逸もフォローに回るので精一杯だ

善逸
「二人とも！！……ッッ……！！
足場が悪すぎる！！」

善逸の言う通りだ

自分たちのかそれとも

生首になってしまった仲間の血か

ぬるぬると足場が滑って踏ん張れない

散らばっている肉片に足をとられて

上手く技を出せない

獪岳(A)
「…早く死ね」

白い烏
『また悪い言葉使って
僕は悲しいなあ……ねえ
君さあ馬鹿だよね神様だって
退屈凌ぎくらいするんだよ？
愛し子……君は誰よりも美しいよ
そして面白い、君でまだ遊び足りないんだ』

繕う気もなくなったのか

反吐が出る

無惨
「まるで害虫のように死なない奴らだな」

虫けらを見るような顔

獪岳(A)
「………ふざけんな」

誰も殺させない

獪岳(A)
「俺が何のために強くなったか
テメェは誰よりも長く見てきた癖に
何をしようとしてるのか分かってんのか！？
それを全部踏みにじるって事は
俺の全てを否定してんのと同じだ！！」

白い烏
『ッッ……！！フフフフ！！
いいね！その顔ぉ……その顔も好きだよ！
怒りに震えている君はとても良い！
だけどね！気づいたんだ
始めて会ったあの時、暗闇で宛もない場所を
さ迷っていた君はどんな表情をしていたんだろう？
絶望していたその顔が僕は見たい！！
ちょうど良い機会だから
魂と引き剥がすついでに見ようかなって』

無惨
「……趣味悪」

白い烏
『お互い様じゃん』

無惨
「頭大丈夫かお前？」

白い烏
『脳がいっぱいあっても残念な奴に
大丈夫かって心配された……』

獪岳(A)
「うるせえ！！
テメェらまとめて打った斬ってやる！！」

善逸
「兄貴！！
落ちつけって！！」


真菰side

私たちがいるから

獪岳も善逸も思ったように動けないみたい

少しは意識を分散させるのに

役に立てると思ってた

けど

足手まといになるくらいなら

炭治郎たちを守るのに私たちは注力した方が良い

真菰
「獪岳、義勇たちは私たちが守る
善逸と暴れておいで」

善逸
「はあ！？此処に残らないで
さっさと逃げてよ！？」

獪岳(A)
「善逸、遅れるなよ」

善逸
「無茶言うなよ！？」

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