あの日の夜 ページ20
肥河side
肥河
「殺される！！アイツが……！！」
獪岳が
殺される……！！
獪岳を殺すのは僕だ
人として殺す
鬼として死なせるものか
身体中の血をあの御方の血を
全部失くしてしまえばいい
沙代、行冥さんごめんなさい
だけど僕みたいになった獪岳を二人に見せるくらいなら
幸せなあの姿のまま人のまま殺してあげたい
僕も獪岳も戻れない
鬼になった者は血肉を喰らって生きるしかない
人とは共に在れない
あの少女のように突然変異でもしなければ…
飄々とした鬼
「殺される？……獪岳様のことか」
？何を考えこんでいるコイツは？
飄々とした鬼
「あの自称神か…面倒な
良いですよ殺しません今はね？
では、行きましょうか
あ、産屋敷様は此処で寛いで居てくださいね！
ほら、立って下さい肥河様」
ザクッ
一瞬、胸を貫かれたと思ったが
心臓を手で鷲掴みされていた
肥河
「グハッ！？」
飄々とした鬼
「元気を分けて差し上げましょう
なんて優しい！あ、私のことですよ？
あの御方は自分よりも強い鬼が嫌いでしょうが
私はそうでは無いので貴方に強くなれる方法を
教えてあげますナイショですよ？」
童磨side
童磨
「あれ？
黒死牟殿じゃないか！」
黒死牟
「月ノ呼吸」
童磨
「待って待って俺は戦うつもりは」
黒死牟
「壱ノ型」
童磨
「黒死牟殿、話を聞く気がなかったりするのかい？」
ん？そう言えば
童磨
「あの子は居ないのか」
ﾋﾞｸｯと震えた後、身体が動かなくなった
童磨
「…死んじゃったのか」
黒死牟
「……そうだ」
童磨
「…そう」
いつかはどうせ鬼になろうと死ぬだろう
人よりとても長い長い時間があるだけで
鬼は永遠の命を持たない
分かりきっていることだ
あの御方は違うと思ってるみたいだけど……可哀想に
黒死牟
「！……お前は変わったな…本当に」
童磨
「？変わらないものなど在るのかい？
あ！在るね！死ぬことと生きることそれと命！かな？」
黒死牟
「？何故その三つなのだ」
童磨
「命は誰にでも在る
命有る限り生きなくてはならない
そして死は誰にでも在る」
黒死牟
「私たちは鬼だが」
童磨
「頚が無くなれば死ぬだろう？
でなくとも太陽のもとで生きられない
それに人の血肉がない、動物の血肉もない
そんな場所に放り出されたら
そもそも俺は餓死すると思うぜ！」
黒死牟
「……童磨」
童磨
「なんだい？」
黒死牟
「私は……間違っていたのか？
あの日の夜から」
それは
君が鬼になった日の夜かな？
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ゆめのなか(プロフ) - 皆様、今で御愛読頂き誠にありがとうございました (2022年11月3日 22時) (
レス) id: a13dab8379 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめのなか(プロフ) - 夢小説もついに完結しました(*^^*)え？終わってないだろ？いえいえ後は皆様のご想像にお任せの世界線ですとも(ﾟーﾟ*)｛ﾀﾌﾞﾝﾊｯﾋﾟｰｴﾝﾄﾞ (2022年11月3日 22時) (レス) id: a13dab8379 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆめのなか | 作成日時：2022年7月21日 23時
