そのかくごは ページ2
白黒ひよこ
「知ってる？
隠さなくていい？」
黒いひよこ
「…………ああ」
白黒ひよこ
「もしかしてと思ってたけど
バレるの早かったなあ
ねえ、皆はもう知ってるの？
それとも」
黒いひよこ
「…………いや、おれだけだ」
目配せで此方に合図がくる
一匹一匹居なくなったら普通に
バレると思うが……
今すぐによりはマシか
白黒ひよこ
「そう、良かった！」
黒いひよこ
「！？」
ガシッ
捕まえた
獪岳(A)
「……悪いな」
黒いひよこ
「……カイ！……ちがう、おれは」
じたばたしないでくれ
炭治郎
「！？獪岳兄ちゃん！
いきなりなんでそんなことを」
白黒ひよこ
「うるさいな
君たちも考えなよ此処は何処か
僕ら説明係は敵か味方かくらい
考える頭もない？大丈夫？
それで生きて来れたんだ？
運があって良かったね……ビッ」
善逸
「え？え"？え"え"？？
兄貴、何コレ？どゆこと？？？」
獪岳(A)
「説明係のひよこが
味方と決めつけない方がいいみてェだな
さっき水玉模様のひよこが襲って来た
返り討ちにしてぐるぐる巻きにしてやったがな」
義勇に似てるコイツも
敵か…………いや、揺れるな
全員がその事実を知らない以上
しっかりこれからを見据えないと
黒いひよこ
「まて！いち、はやまるな！
これいじょうめいれいにあらがえば
おまえがしんでしまうんだぞ
りかいしたうえでのことならば
おまえがみちなかばでしねば
カイたちがどうなるかもりかいしているのか！」
！
獪岳(A)
「…オイ、話してないことがあるのか」
白黒ひよこ
「…このから、ビッィ
この体のことなら別に
死んだら何？いくつもの命を捧げて来たんだよ？
喜ばれはしても惜しむ奴がいる？ビィ
道半ばなら半分は帰せてるでしょ……ッ」
炭治郎
「……大丈夫か？
さっきから血の匂いが濃くなってるぞ
怪我してるんじゃ」
黒いひよこ
「………そのかくごはほんものなのか」
白黒ひよこ
「本物だよ……もう、嫌だ
嫌気が差し……ッたんだ！！」
黒いひよこ
「…………なら、もうはんぶんはおれにまかせろ」
捕まえている手の内のひよこからも
黒い何かが染みだし始めた
白黒ひよこ
「………え？」
黒いひよこ
「……おれもいやけがさした」
白黒ひよこ
「……死ぬよ？」
黒いひよこ
「……しってる」
白黒ひよこ
「……裏切り者だよ？」
黒いひよこ
「……しってる」
白黒ひよこ
「…なんで？だって肆さんは」
黒いひよこ
「？……いっただろう
おれもいやけがさした」
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作者名：ゆめのなか | 作成日時：2021年6月13日 21時
