生まれ変わったらクズでした……３

カナエと真菰 ページ10

錆兎side


…！あれは……

錆兎
「獪岳！久しぶりだな、
今回は何の仕事なんだ？」

本当に久しぶりだ

影の本拠地には、基本鎹烏で連絡してくる

だから、余り会えない

獪岳(A)
「錆兎！久しぶり！
悪いけど皆居る？」

錆兎
「いや、有一郎はまだ出ているが……
急ぎか？」

獪岳(A)
「そうか、いや、急ぎと言う訳じゃない
帰って来るまで中で待つよ」

錆兎
「真菰とカナエに
わざわざ見つかりに行くのか？」

今、あの二人に会わない方が良いと思うが…


獪岳(A)side

獪岳(A)
「え？どういうこ……」

ガラッ

カナエさん、わざわざ玄関に迎えに

来てくれたの……あれ泣いてる？

カナエ
「かい……がく？本当に？本物？」

え？

獪岳(A)
「どうしたの？本物だけど…」

カナエ
「夢じゃない？消えたりしない？」

はい？消える？

錆兎
「お前が余りにも此処に来ないから
お前の夢を見るが……その夢だから……な
起きたら消えるだろ？その事だ」

カナエ
「もう、しのぶとは、気軽に会えなく
なっちゃたし、姉としてこう
よしよし〜って甘やかせるのは、貴方しか
いないの」

いや、褒め方が犬扱いなんだけど

錆兎
「因みに真菰もこんな感じだぞ」

真菰も？嘘だろ……

カナエ
「中で真菰も待ってるわ
早く行きましょう」

獪岳(A)
「え、あ、俺、そう俺
錆兎とまだ話があるから！」

錆兎
「え？お、俺か…？」

カナエさんには、聞こえないように小声で

獪岳(A)
「ごめん！でもカナエ姉さん一人ならどうにか
なるけど、真菰もあの状態？なんだよね？
お願い、口裏合わせて……
どうにか出来る気がしない」

錆兎
「お、男なら腹を括れ…と言いたいが
確かにあの状態の二人相手は、ちょっとな
分かった」

カナエ
「二人とも？こそこそ何話してるの〜
姉さんにも聞かせて」

獪岳(A)
「こ、これは、そう男同士でしか相談
出来ない事だからね！」

錆兎
「あ、ああ、そうだな！
男同士でしか相談出来ない事だ！」

カナエ
「？そうなのね、なら私は、
中で真菰と待ってるからその相談が終わったら
来てね」

獪岳(A)
「う、うん」


…


…


錆兎
「で、どうするつもりだ？」

獪岳(A)
「錆兎、俺を連れて逃げてみないか？」

錆兎
「それは、俺にカナエと真菰に殺されろと？」

獪岳(A)
「……どうしよう」

錆兎
「とりあえず、久しぶりに一緒に鍛練するか？」

獪岳(A)
「そうする」

有一郎が戻って来たら考えよう

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