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花11本 ページ13
＊屋上＊
A「で、話ってなに？」
空を見上げながら、長い髪を靡かせて
惚けるように言った
迅「何を聞かれるかなんて、もうわかってんだろ？」
A「そういうそっちこそ、何を答えるかなんて何となくわかってんでしょ？」
迅「まあな」
…………
数分、無言が続いた
空は変わらず青い
迅「お前は…その黒トリガーをこれからも使わず持っていたいのか？」
A「そうだね…使う使わないは別として
母さんの形見だから…迅だってそうだろ？その……………」
顔を上げて、その黒トリガーは大事な最上さんの形見……と言おうとしたら
いつもすぐそこで見えて聞こえる筈の最上さんの気配が感じられなかった
一瞬の内に顔色を変えて迅の掴みきれない襟元を掴んだ
A「おい！迅！！お前っ最上さんを黒トリガーをどうしたんだよ！？
いつも肌身離さず持ってたじゃねぇか！」
迅「………。」
A「おい！黙ってないで答えろよ！！
あれは！お前の大事な形見なんだろ！！！？」
.
.
.
.
迅「いいんだよ………
俺がこうすることで救える何かがあるのなら
俺は何だって差し出す
.
.
.
.
それがサイドエフェクトを持っている俺達の使命じゃないのか？」
震えた声は、空に響き……静かに消えていった
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作者名：あんみつ | 作成日時：2016年5月5日 23時
