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「もう、絶対待っててくれると思ってAちゃんの後に着替えて外に出たらAちゃんいないんだもん」
「俺びっくりしちゃったよ」
テヒョンさんは頬を膨らませて私の腕をにぎにぎと握ってくる。
『すみません。本当に冗談って.....でも申し訳ないですよ。歩いて15分くらいで家着くし』
「ダメだって、車だったらすぐだし、女の子が一人で夜道歩いちゃダメなんだよ」
『テヒョンさん、、本当に優しいです。私も何かこの恩は返します!』
「じゃあ、今返して」
『今ですか!?私今お金も持ってなくて.......』
優しい瞳から一変テヒョンさんの目は妖艶に変わってドキりとしてしまう。
「オッパって呼んで」
『えっ?』
「俺実の妹にオッパって呼んで貰えなくてさ、憧れてんの。Aちゃんが呼んでくれた嬉しいな」
テヒョンさんにじっと目を見つめられ微笑まれればますます心拍数が上がっていく気がする。
『テヒョンオッパ?』
「........うん」
少しだけテヒョンさんの耳が赤くなってる気がした。
テヒョンさんへのオッパ呼びが慣れてきた頃には家ではあんまりグクのことを考えずすんだ。
相変わらず学校でグクとへウォンちゃんを見かけると胸がギュッて苦しくなるけど少しだけほんの少しだけ私の心にはテヒョンオッパという心の拠り所ができていた。
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作者名:Marika | 作成日時:2022年1月29日 23時