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「Aへウォンと付き合うことになった」
朝、グクの部屋に行けば珍しくグクは起きてた。それどころか髪までしっかりセットしちゃって。いつもは昼休みにしてるのに。
会って早々朝一にその言葉はダメージ大だ。
『そっか、よかったね』
「うん、それでさ......」
少し言いづらそうにしているグクの姿に胸がザワザワする。
「明日から一緒に学校行けない、へウォンの家がちょうど俺ん家の方面でさバスも一緒だからこれからは一本早いバスで行くことにしたんだけど......でもおまえが帰り遅くなる時は変わらず一緒に帰るから」
伺うようにこちらを見るグクの視線に気づいて急いで口角を上げる。
『そうなんだ!よかったじゃん、私もグクを起こさなくていいんならもう少しゆっくり家出れるしさっ、、帰りももう大人ななんだし平気!』
「なんだよー寂しがると思って心配して損したわ、まあたまには一緒に行ってやってもいいけど」
『結構です!寝坊してへウォンちゃん困らせちゃダメだからね』
「わかってる、」
ホッとしたグクの顔にまた泣きそうになった。
前にも一度グクの彼女に言われて一緒に学校に行かなくなったことがあった。
でもグクからこんな風に一緒に学校行かないなんて言われるのは初めてだった。
元々グクと付き合ってる彼女からしたら私の存在は邪魔者か目にも入らない存在のどっちかだと思う。
グクの彼女たちは後者たちの人たちが多くて、何も言われないことをいいことに私はグクと一緒に学校に行っていた。
私は幼馴染というポジションに必死にしがみついててなんて惨めなんだろう。
でもグクの幼馴染じゃなかったらきっと私たちは話もしなくて何の接点も持たなかったかもしれない。
このポジションにずっとしがみついていたい。
その他大勢じゃないグクの特別でいられるならどんなポジションだっていいから....
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作者名:Marika | 作成日時:2022年1月29日 23時