3歩先の背中に触れたい (ページ5)

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「A隣のクラスのへウォンって子知ってる？」

ある日突然グクが少し頬を高揚させて聞いてくるから、あっ好きな子ができたんだってすぐにわかった。

勝手にどんどんと話し始めるグクの話を聞けば、放課後学校前のバス停でバスを待ってたらへウォンちゃんが横断歩道を渡ってるお婆さんの荷物を持ってあげてて、あまりに重そうだったからグクも手伝って....みたいな話だった。

「へウォンちゃんってクールそうに見えんのに親切な子だなって思って、そのあとバスの中で話したらすごい気があってさ」

「久しぶりにこの子と付き合いたいなって気持ちになっちゃったわけ」

正直話を細く聞いてられる余裕はなかったから要点しか覚えてないんだけど、瞳を輝かせ口元を緩ませてるグクの顔ははっきり覚えてる。

『お似合いなんじゃない』

なんて言った私は笑えてただろうか。