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「わっ!風つよい」
スカートが捲れ上がってしまいそうなほど強い風に慌ててスカートを手で押さえる。
台風の接近に伴って幸にも?下校が早まった。
早足に家路を急ぐみんなに遅れを取らないように私も足早に家に向かった。
*
(ピンポーン)
ん?
チャイム?
台風が再接近する予報が出てた21時までには全部の事を済ませておこうともうご飯も食べたしお風呂にも入った。
時計の針は20時半を示していた。
こんな日に誰が来るんだってインターホンを確認すれば大きな荷物を抱えたグクが立っていた。
お風呂入った後なのに!!
一番に頭に浮かんだのはそんな事だった。
とりあえず素早く髪だけ梳かしてドアを開ける。
上下スウェットにラフに髪を崩したグクがいた。
「あっ夕飯食べた?」
『........うん。えっとどうかした?』
開口早々予想外な言葉に動揺してしまう。
なんで?が頭を埋め尽くす。
「親が旅行行ってる時いつも一緒に食べてたじゃん」
『そうだね、昔は』
「今日台風くるし、対策できてるかなって」
『対策はお風呂先入ってご飯も先に食べておいたよ』
「ぷっそれじゃ根本的な対策になんないじゃん」
バカにしたように笑うグクに思わずムッとする気持ちと何処か懐かしい気持ちに包まれる。
『.....だって、どうしたらいいかわかんないしさ。停電してもなんとかなるかなって思って準備したつもりだったの』
「そんな事だろうと思って俺が来たの」
やっぱりグクは何処かバカにしたような表情をしているようにも見えてムカつく。でも嬉しかった。
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作者名:Marika | 作成日時:2022年1月29日 23時