25 ページ25
Jk side
「グク君!」
へウォンの大きな声に反射的に振り向けば怒った顔をしたへウォンがこっちを見ている。
彼女の部屋のベッドに座ってるのにずっと上の空なんだから怒っても仕方ないからなんてどこか冷静に状況を整理してる自分がいる。
「もう!せっかくテスト終わってやっと二人でゆっくりできるのにずっと上の空じゃん」
「ごめん」
「最近変だよ、ぼーとしてること多くなったし、全然そういうことだってしなくなったじゃん...前は会う度してたのにさ」
段々と言葉尻が弱くなって涙になるへウォン。
悪いことしたなとか罪悪感は湧くんだけどそれ以上の感情にはならない。
あーどうしよう。
本当に。
「私、頑張るから」
「へウォンは何にもしなくていいよ、これは俺の問題だから」
「だから...「じゃあさ!来週映画観に行って!」
俺の言葉を掻き消すかのように言葉を重ねてきたへウォンにそれ以上の言葉は言えなかった。
好きになって付き合った彼女。
大切にしたいと思った彼女を傷つける勇気がなかっただけなのかもしれないけど。
へウォンには来週で別れを言おう。
862人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Marika | 作成日時:2022年1月29日 23時