物騒な幼馴染みとの日常と恋心

風邪〜参〜 ページ8

『…で？二人追い出したりなんかしちゃって…』

＿よっぽど辛いんじゃないの？


試しに苦笑する太宰の白い額に手を当ててみる。

『なーにが大したことないだよ。』

手に伝わる熱は少なくとも平熱ではない。

『どうせ入水だろうね。全くこの寒いのに…』


寝ときなよ、と両肩を少し押すと思っていたより呆気なくベッドに沈んだ。

大分体は弱っているらしい。

『中也が風邪引いたのも川？』

姐さんか首領が持ってきたのだろう。果物の盛り合わせから林檎を取ると、持っていたナイフで皮を剥く。


「まぁ、ね。中也に助けられたみたいだ。折角ﾀﾋねたかもしれないのに…風邪までひくなんて散々だよ。」

「まぁAに心配されたしいいか」、なんて太宰はおどけている。

全くあんたって人は、と、苦笑しながら切った林檎を差し出す。


『太宰が見つけた新人はやけに頑固だからね。なっかなか言う事聞いてくれないし、その癖戦闘力が高い。当分死ねないよ。』

「…厄介なの拾ってきちゃったかなぁ…」


林檎を口にしながらボンヤリと言う太宰に苦笑しつつ、

『実力は認めてる癖に』

と言うと、

「まあね。」

なんて太宰はニヤリと笑った。


その後間もなく目が覚めた中也が太宰に文句を言い、またいつも通りの風景が出来上がった。

こいつらは風邪をひいても変わらないのか、と内心呆れつつ2人を黙らせると、執務室にある2人の事務仕事を取ってきて、片付けることに専念した。


次の日、二人は完全復活したが…


私は2人の風邪が移った。


＿＿＿許すまじ。


でもまあ…

＿＿弱った太宰は素直だった。…どこか得をして、損をした気分だ。


ｸｽｯ 少し悔しいから、いつか仕返ししてやろう。

---------✁︎ｷﾘﾄﾘ線✁︎-----------
(本編少し訂正しました)
エイプリルフールですね…午前中が楽しかったですw

夢主ちゃんの風邪を移された仕返しはエイプリルフールにしましょうかw

どんな嘘かはご想像にお任せします


…てかAと太宰が付き合ってるかのようだ…


byそら豆

叶わなくてもいいから。→←風邪〜弐〜

• 金　運: ★☆☆☆☆
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