青鯖と蛞蝓 ページ23
「こンの野郎、青鯖が空に浮いたような顔しやがって」
「中也だって、蛞蝓みたいにてらてらしてるよね」
「ンだとコラァ!!」
知らぬものからしたらタチの悪い言い合い。知るものからしたら微笑ましい日々の日常風景である。
それを見ながら、ある時芥川が言った。
「何故お二人はあんなにも仲が悪いのでしょうか?任務となれば、とても馬の会うと聞いているのですが…」
そういう芥川を見て、Aはくすくすと笑いながら言った。
「言ってることはホントに似てるからなあ…仲良くも見えるんだけど。」
芥川の目がポカンと見開かれる。目がどこがだよ、と言っている。
その目に苦笑しつつ、Aは続けた。
「青鯖って言うのはね、太陽って意味なんだよ。ほら、太陽って言ったら、リーダーとか希望とか、そんな明るいイメージじゃない?リーダーとかなら、龍君も分かるんじゃないかな?」
芥川は高速で何度も頷いた後、ふと首を傾げる。
「では蛞蝓は…?」
「うーん。蛞蝓っていうか、てらてらかな。確かに蛞蝓みたいな光り方の意味もあるけど、月が光り輝くっていう意味もあるんだよね。」
驚いたように芥川は目を見開く。確かに本人達は、お互いの名前自体が地雷の部分もあるし、いつもの様子からは想像もつきがたい。
「まあちょっと無理やりな所もあるけどね」
苦笑しつつAは2人の方を見る。
「あなたは太陽のようだって言ったら、直視したら目が潰れるって意味だし。蛞蝓って言ったらただ単に気持ち悪い虫だしさ。でも、」
目を優しげに細めながらAは言った。
「中也といる時の太宰の目は、いつもと違って光ってるし、中也だって心做しか活き活きしてる。実は仲いいんじゃないかなぁって、私は昔から思ってるんだけどね。」
芥川は、2人の方を見ながらぽそりと呟いた。
「…Aさんと話しているお2人も、とても活き活きしてますよ。」
Aは驚いたように芥川を見た。
芥川はどこか羨ましそうに続ける。
「とても。楽しそうですよ。」
そんな芥川を見て、Aはへにゃっと笑うと言った。
「だといいなぁ。」
「そうですよ。きっと。」
「…龍君もさあ。今は辛いかもしれないけど、頑張ってね。少なくとも、私は認めてるからさ。」
芥川は少し泣きそうな顔になって、「ありがとうございます」と小さく言いつつ頷いた。
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___時はたち、それから1年__
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そら豆(プロフ) - 千風さん» 本当にお前優しいなおい。ありがとう。3作目楽しみにしてるぜ。 (2018年8月28日 7時) (レス) id: a1dcc5c8f0 (このIDを非表示/違反報告)
千風(プロフ) - 有川シリーズ三作目の下書きにあたりコレ読み返して普通に泣く千風。どうしよう、壁が高い(( (2018年8月28日 1時) (レス) id: d4838ee308 (このIDを非表示/違反報告)
そら豆(プロフ) - 千風さん» 有難う!で、これは他の方にも言えるんだけど、リンクはちゃんと矢印の下にありますw見えにくくって申し訳ない… (2018年5月29日 7時) (レス) id: a1dcc5c8f0 (このIDを非表示/違反報告)
そら豆(プロフ) - 千風さん» なんだその略はw「ブツヨウ」か?次はあおあおだなw (2018年5月29日 7時) (レス) id: a1dcc5c8f0 (このIDを非表示/違反報告)
千風(プロフ) - P.S.実はこの小説を『物幼』と自分の中で略していた私を赦せ。 (2018年5月29日 1時) (レス) id: d4838ee308 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空豆火月(そら豆) | 作成日時:2017年3月25日 18時