物騒な幼馴染みとの日常と恋心

おはよう ページ16

side太宰


「一昨日から徹夜漬けだったとはいえ…Aちゃん寝すぎだね。太宰くん、ちょっと起こしてきてくれないかい？」


先程首領に言われた命令だ。


どうやらAが幹部補佐室で仮眠をとったまま起きないらしい。


黒服達は上司の部屋に基本許可なく入れない。それで上司の私が呼ばれた訳だ。


一応ノックをするが、勿論返事はない。


「入るよー」


中を見渡すと、案の定Aは無防備に寝ている。


ソファーに寝るAの背中の方にしゃがみこみ、そっと背中を揺らす。


「もう朝だよ、そろそろ起きなよ」


『ん……う…』


よく分からない声とともにAがこちらに寝返りを打ち、眠たそうに目を開ける。


予想外に、近距離で目が合った。


離れようとすると、Aはいつもよりも柔らかい目で微笑み、言った。


『おはよ、太宰。』

「お、おはよう…」

ポカーンとしつつなんとか答えると、Aは優しい笑みのまま言った。


『良いなぁ、太宰に暗殺された人は。死ぬ前はこんなに幸せなんだから。』


そう言うと、ソファーに添えてあった私の手を引き…


＿＿＿＿＿唇同士を触れさせた。


Aはいたずらっぽく笑うと、何を思ったかそのまままたソファーにダイブして眠ってしまった。


後で聞いたが、Aは全く憶えていないようだった＿＿＿。

＿＿








＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

＿＿＿忘れたよ…多分…

お詫びと今後→←愛するということ。参

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