対処法６０ ページ17
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『でも哀ちゃん、退屈だったりしない?』
「元々貴方のお見舞いに来てるんだもの。退屈なんてことないわ」
えっ???めっちゃ優しくない?? 大して面識もない私をここまで気遣ってくれる哀ちゃんの尊さについて誰かと語りたい
‥‥でも、どうして哀ちゃんは私のお見舞いなんか来てくれたんだろう
「‥‥にゃあ」
『あっ』
そんな事を考えていると、ベッドの上にヒカリが飛び乗ってきた。ごめんすっかり忘れてた
「! このネコ」
『あっ、そうなの。ウチで飼ってる猫でね。飼い始めたのはついこの前なんだけど‥‥』
「知ってるわ」
『ん??』
哀ちゃんが、恐る恐るヒカリに触れた。ヒカリはいつもの如くされるがままだ
「‥‥吉田さんの代わりに、貴方が引き取ってくれたんでしょう」
‥‥あ〜なるほど〜歩美ちゃんから話聞いてたから来てくれたのか〜そっか〜
「そのお礼も言いたくて。ありがとう」
『アッいえこちらこそ』
お礼言われるとかヤバくない?具体的に何をと言われると困るけどヤバくない?私まだ息してる?
でも歩美ちゃん絡みなら納得できる。そうでもなきゃこんな怪しい女の家にわざわざ来てくれたりしないよね。納得納得
「でも、貴方ってお人好しね。初対面の小学生の代わりに引き取るなんて。キャットフードとかも買わなきゃいけない筈よ」
『えー? いやぁーあんな顔されちゃ断れないし‥‥』
いや無理じゃんね。だってあのままだと確実に歩美ちゃん泣いてたでしょ。絶対そうでしょ。そんなことになったら私もう絶対死ぬでしょ
「‥‥まぁ風邪の時に変に一人で居るよりは精神上にいいのかしらね。風邪の時に一人っていうのは、なかなか堪える物があるわ」
呆れたようにしながら何気なくそう言った哀ちゃんに、胸がギチッと締め付けられた。鈍く重い痛みで、鎖か何かで心臓を縛り上げた様な痛みに似ていた
もしかしたら、哀ちゃんは組織で明美さんにも会えず、一人で仕事をしていたとき、風邪をひいた事があったのかもしれない
痛む頭を我慢しながら研究をして、それでもどうしても熱に堪えきれなくて、一人真っ白なシーツに体をうずめながら、虚しさを抱えて眠りに落ちた夜があったのかもしれない
『大丈夫だよ』
手持ちぶさたで自分の指先を見つめていた彼女が顔をあげた
『今は哀ちゃんも来てくれたから、寂しくないよ』
私がそういい放つと、どことなく顔に陰りを見せていた哀ちゃんがきょとんとこちらを見て‥‥しばらくして頬を微かに薔薇色に染めた
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オタク - 作品とても面白いです！ もしかして作者はジョジョラー？ 最後の終わりのところから思いました。 (2020年10月27日 1時) (
レス) id: 5bcc3d1fdd (このIDを非表示/違反報告)
勇者のゆ - 先生…ほんと助けて…みてるこっちまでやばくなる (2020年10月1日 6時) (レス) id: 89c1acd712 (このIDを非表示/違反報告)
ライム(プロフ) - 一から読んでいてめっちゃ面白くて続きを読みにきました夢主ちゃんと安室さんのカクテルのやりとり面白いですねwww※ネタバレ注意「あなたを知りたい」『お断り』「私を信じて」『騙されない』「未来への挑戦」「気をつけて」夢主ちゃん頑張れ！w (2020年6月2日 13時) (レス) id: 51401b929b (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - この夢小説の文中（真咲さんのロッカー事情）で、薬屋のひとりごとの5巻のある会話と内容が似ていたので、もしや…？と思い聞いてみました(￣▽￣)当たっててよかったです笑それと返信ありがとうございます(^^) (2020年1月8日 19時) (レス) id: 93a5426ba3 (このIDを非表示/違反報告)
りんず(プロフ) - 鈴さん» 鈴様、コメントありがとうございます！面白いと言ってもらえて嬉しいです！ 薬屋のひとりごと、ねこクラゲ様のコミカライズは読んだことあります！面白かったです！え、なんで分かったんですか！？ (2020年1月7日 23時) (レス) id: f93fc47876 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんず
| 作成日時：2019年1月3日 17時
