先生、対処法を！【名探偵コナン】

対処法４２ ページ47

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「いや、申し訳ないんですが、俺今こいつと挨拶回り中なんで」

「えー？ でも、さっきから回ってらしたし、もうすぐ終わるんじゃないですか？」

「そうそう！ ね？一緒に回りましょうよぉ」


真咲さんが死んだ目で私に助けを求めてくるので、私は全力で首を横にふった


いやいや、むり。止めたりなんかした日には私が殺られる


もう観念して一緒に回っちゃえば？とか思ってたりしたら


「ねー、君、今暇？」

「かわいーよね、俺達と一緒に回らない？」


私の肩に、ポンと手がのった


こ、これはまさか


私にも人生初のナンパ！？


「すみません、こいつ、一応俺の連れなんで」


女の子達に絡まれてた真咲さんが、私の一歩前にでて手で私を下がらせた


「えー、でもお兄さん女の子達に誘われてるじゃん。行ってあげたら？」

「彼女は俺達が相手してあげるからさ」


『真咲さん‥‥私別に構いませんよ？真咲さんが女の子とキャッキャうふふしてても』

「お前は頼むから一回黙れ」


射殺されんばかりの目で見られた、こっわ


でも女の子達だって諦める様子ないし、私だって一応成人で大人なんだから１人で待機くらいできますよ‥‥とか言ってみる


本格的に真咲さんの眉間のしわがとれなくなりそうなほど深くなってきた


その時だった



「あぁ、二人とも。ここにいらっしゃったんですね」




思考が一瞬クラッシュした

恐る恐る振り返った私は、軽率にその行動をとったことを心底後悔した


スモーキーグレーのベストに、金の留め具のついた黒い上着を羽織って

キラキラ光る糖蜜色の髪を左側だけ耳にかけ、にっこりと笑う



安室 透、その人だった


「中々見つけられなくて探しちゃいましたよ。さぁ、行きましょう」


突然現れた超ド級の美形に、女の子達は頬を染め、男達はたじろいだ


真咲さんは目を見開き、そして私はというと



死にかけていた


Aが死んだ！この人でなし！


アシスタント仲間さんがいればノリノリで叫んでくれただろうに


だが生憎、ここにはイケメンとイケメンとその他しかいない


安室さんは笑みを深くするとそのまま、あっちょっと待てなんでこっち来るんですか死にますやめてくださいちょっと


すでに半分くらい死にかけてる私の手をとると彼は微笑んだ


「すみません、この方達、僕の待ち合わせ相手なんです。お引き取りねがいませんかね？」




あっ、三途の川の向こうでばっちゃが手を振っている‥‥(自己防衛、現実逃避)




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