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LII ページ4

『挨拶が遅くなってしまってごめんなさい。



 まさかグウェンお兄様がお越しになると思わなくて…』





ノック音が数回聞こえドアが開くと程よく血色を浮かべた頬に少し息が乱れているフェルディアが顔を出した。





グ「フェルディア〜!!僕の可愛い妹よ!



  会いたかったよーーっ!!」




先程の不機嫌な表情は何処へやら、グウェンは満面の笑みを見せるときつくフェルディアに抱きついた。





グ「アルバートに変なこと言われたりされたりしてない?

  もしされてたら遠慮なく僕に言うんだよ?いつでもぶっ飛ばしてあげるからね!」



『お兄様っ…苦しいですわ…』




ア「何故私限定なんだ……」




ル「あはは…」




いつもの光景ながらも頭を押さえるアルバートにルイスは苦笑する。







ル「姉さん、ウィリアム兄さんの様子はどうでしたか?」





『部屋を出る前に声を掛けてみたけれど反応が無かったの。




 まだ暫く起きないと思うわ』




グウェンから解放されたフェルディアはグウェンの隣に座りルイスから紅茶を受け取る。





ル「ウィリアム兄さんは一度眠ると中々起きないですからね」





ルイスも一息つこうと上質なソファーに腰掛けると午後3時を知らせる柱時計の音が部屋に響いた。





グ「もう3時?」



ル「夕食の用意をしなくては…!」




先程座ったばかりのルイスは腰を上げるがフェルディアが声を掛け座るよう促す。




『夕食の用意はあともう少し休んでからにしましょう?



 今日は私が用意をするからルイスはゆっくり休んでくださいな』




ル「駄目です!

  姉様だけに負担をかけるなんて」





『家に帰ってから一睡もしていないでしょう?



 私は先程まで休ませて貰っていたのだからお互い様よ』




ル「ですが…っ」




『そこまで言うのならアルバートお兄様とグウェンお兄様にもお手伝いしてもらうわ。




 お兄様方お願いしてもよろしいでしょうか?』





どうしてもというルイスを納得させるためフェルディアはアルバートとグウェンを互いに見る。





ア「勿論だよ。

  いつもルイスとフェルディアが率先して作ってくれているからね。




  普段のお礼も兼ねてここは私達に任せてくれ」





グ「……………」



にっこり微笑むアルバートとは反対に黙りこくって目を逸らすグウェン。

LIII→←LI



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千夜(プロフ) - いあ様コメントして下さりありがとうございます!!そう言って頂けて感謝しかありません!優モリはどこを切り取ってもカッコいいところしかないので心臓が持ちませんね笑 (2022年7月29日 14時) (レス) id: bbb60d0339 (このIDを非表示/違反報告)
いあ - 文章一つ一つが丁寧で分かりやすいし、凄い面白いです、大好きになりました!愛してます!憂モリは皆顔面偏差値高くてもはやしんどいですよねw (2022年7月28日 21時) (レス) @page7 id: c09dd7b5a1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:     | 作成日時:2022年1月30日 10時

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