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51話 ページ8

Aside

貴「太宰さん、夢野君は」
太宰「ああ、もう大丈夫だよ」



ニッコリと安心できる笑顔で云った太宰さんを見て
本当に、心から安心して、思わず夢野君を抱きしめる。



貴「ああ、良かった……良かった……っ!
太宰さんと中也さんが助けに来てくれたよ。
もう、もう……大丈夫だからね」



「大丈夫だよ」抱きしめながら、夢野君の後頭部を
片手で撫でる。別に、彼は悲しんでるわけじゃあない。


私が、そうしたかっただけ。
でも、本当に彼が大丈夫になって、本当に良かった。


「……すみません、つい」思わず目尻に浮かんだ涙を
人差し指で拭って置き去りにしていた二人に謝る。

「いや」否定するような言葉なのに
何故か面白そうな声色で太宰さんは云う。



太宰「まるで姉弟みたいで、微笑ましかったよ」
貴「……姉弟……ですか」

中也「ったく、おいA。人形はどうした」



「私には姉は務まりませんよ」笑って返したあと
中也さんの問に答える。「それなら部屋の椅子の上に」

まあ最も、彼は寝ていたから異能はあれっきり
発動していないはずだが、すぐ目が届くように
敢えて少し遠くの高めのところに置いておいた。


まあ、案の定発動していないようで安心だ。
……それにしても、本当にこの二人が来るとは
全然思ってもみなかった。理由は察してもらいたい。



中也「つか、手前はンで此処に居ンだよ?」

貴「あれ、首領さんから聞いてませんでしたか。
実はこの戦争中は夢野君の世話をするように
任されていたんです」



「リハビリも兼ねてね」ニコニコと笑って答えると
眉間に少し皺を寄せて云う。「知らなかった……」


てっきり首領さんが云ってくれてると
思ってたんですけどね。まあいいですけど。


「リハビリ?何の?」疑問符を浮かべている太宰さんは
一旦置いておいて、『醒ます』を使って夢野君を
抱き上げる。「そろそろ行きましょう」



貴「お二人が来たということは外にいたであろう
組合の人を吹き飛ばしたんでしょう?
彼らは意外と根性骨(タフネス)ですから
そろそろ復活している頃かもしれません」

太宰「そうだね。敵地に長居は危険だ」
中也「そうと決まればさっさと行くぞ」



「ほら、Q寄越せ。無理すんな」夢野君の人形を拾う
太宰さんを横目に、中也さんが私の役を変わろうと
手を伸ばす。やんわりと答える。「大丈夫です」



貴「中也さんの両手が塞がっていると危険です。
此処は私に任せてください」

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赤梓 マーチ(プロフ) - みくろんさんさん» コメント、そして批評ありがとうございます。折角なので時間がある時にいろいろ見直して書き直して行こうと思います。今後とも頑張ります。 (2018年5月19日 2時) (レス) id: 6b5f2ab21e (このIDを非表示/違反報告)
みくろんさん - この小説、正直読みずらいです… 行替え、というか間隔開けすぎです。あと、状況表現の文章力が欠如しすぎです。 頑張ってください (2018年5月19日 1時) (レス) id: d5a7b772b9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マーチ( *˙ω˙*) | 作成日時:2018年5月1日 23時

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