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70話 もし今日この荷物を降ろして善いのなら ページ27

Aside

太宰「強くなったね」



その伸ばした手で彼の肩をポン、と叩く。
そして叩かれた彼は随分時間を要したが太宰さんの
言葉が心に大打撃を与えたのかドサリと倒れた。

──所を僕が上手く受け止める。


……ぶつけたところは無さそう。よかった……。



太宰「ありゃ」

貴「『ありゃ』じゃないですよ。
彼顔面から行きましたよ?
ただでさえ怪我が多いのにまた怪我しちゃいますよ?
私が受け止めてなかったら彼危なかっ──」

太宰「あー、判った判った。
ごめんってばAちゃんー」



「軽いです、本当に判ってくれてますか」と
少し説教じみた云いかたで太宰さんと会話をする。

すると、中島さんの近くにいた泉さんが
フラ、と僕のほうへ近付いてくる。

「なあに?」と頸を傾げながら
少し笑って泉さんに問えば、彼女は口を開いて
話し始める。



鏡花「貴方とは初対面だけど、貴方のあの言葉を聞いて
本当にこのままでいいのかって考えさせられた。
貴方には感謝してる……ありがとう」

貴「どういたしまして。すべきことをすべきだからね」

鏡花「そう。……なら、ひとつだけ教えて。
どうして私を助けたの。貴方はマフィア。
私が助かればマフィアの内情を知る敵が、また一人
増えてしまうのに」

貴「…………ふ、」



「ふふ、あはは!」つい面白くて笑ってしまった。
急に笑った僕を見て矢っ張り皆キョトンとしてる。

「ふふ、ごめんなさい」目尻に浮かんだ涙を
人差し指で軽く拭いながら謝ったあとに質問の答えを
云う為に口を開く。「そうだなあ……」



貴「先にある未来がどれだけ悲しくて辛いことでも
誰かの未来と、その倖せを壊さずに守るべきだから
……かな、ふふ」



「勿論その方法は問わないけど」付け足すように笑えば
泉さんは一、二回瞬きをして口を開く。



鏡花「貴方には光が似合うと思ってた」

貴「それは嬉しい言葉だね」



「ん、っしょ……と」軽く掛け声を掛けて
『醒ます』を使いながら相変わらず意識を失っている
芥川さんの腕を肩に回して持ち上げながら云う。



貴「でも、私の本質は黒でもなければ白でもない。
かと云って完全な灰色でもない。
いつも黒と白で揺れ動いてる。それが私」



「そんな人間にはならずに」一旦言葉を区切って
泉さんのほうへ向き直りながら云う。



貴「中島さんみたいな優しい光を放つ
いい人間になるんだよ」



出来る限りの優しい表情をして云い残したあと
彼らに背を向けて歩き出した。

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赤梓 マーチ(プロフ) - みくろんさんさん» コメント、そして批評ありがとうございます。折角なので時間がある時にいろいろ見直して書き直して行こうと思います。今後とも頑張ります。 (2018年5月19日 2時) (レス) id: 6b5f2ab21e (このIDを非表示/違反報告)
みくろんさん - この小説、正直読みずらいです… 行替え、というか間隔開けすぎです。あと、状況表現の文章力が欠如しすぎです。 頑張ってください (2018年5月19日 1時) (レス) id: d5a7b772b9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マーチ( *˙ω˙*) | 作成日時:2018年5月1日 23時

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