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65話 最後の大君 ページ22

Aside

何やら喧嘩の音が聞こえてくる。
蹴る音やら殴る音やら……いやはや、物騒ですね。

中島さんは疑問を率直に芥川さんに投げつける。
『何をしに来た』と。正直私も気になる。


……何となく予想はつくけど。



芥川『貴様を殺しに』



中島さんの息を呑む音が聞こえた。


……まあ、予想通りではあったけど
中って欲しくはなかった……かな。


──芥川さんは以前中島さんと戦った際に敗北をし
その屈辱を晴らすべく中島さんを追ったが、探偵社は
隠密行動に入り、中々手を出せなかった。

然し、“同盟”を結んだことにより
探偵社の作戦を掴むことに成功し、先回りが叶った
という経緯で中島さんの前に立ち塞がった。



敦『僕を殺して屈辱を晴らす?
こんな……もうじき白鯨が街に墜落する時に?』



『真面じゃない……』中島さんは呟くように云う。


……真面じゃない、か……。



敦『僕にはお前が微塵も理解できない!』

芥川『理解を求めた覚えはない』



この不仲さは最悪だ。

でも不仲なら不仲なりに利点がある。
それを使えば敵の長を落とせる……ははあ、成程。


「やれやれ……」声を漏らす隣に座る太宰さんは
むー、と不機嫌そうな顔をして中島さんに指示を出す。


……本当にそんなことで
この禍犬とも云うべき者を退けられるのかと
不安になるようなものではあったが。


中島さんは云われた通り芥川さんに呼びかける。



敦『芥川。今これは太宰さんと繋がってる。
話があるそうだ』



そしてそのインカムを芥川さんには渡さずに
ぶん投げる、という行動をとる中島さん。

そして珍しく大声で太宰さんの名を呼ぶ芥川さんは
インカムをキャッチ、そして呼びかける。



芥川『太宰さんっ!?』



そしてその太宰さんはというと
通信を切ってしまっていた。

その為、芥川さんには
無機質な呼出音しか聞こえないだろう。

僕も芥川さんに話は無いので通信を切る。


……全く、なんだこの関係は。拗れすぎている。



太宰「Aちゃん。これから通信を繋げるのは
泉鏡花ちゃん、という一人の少女だ。
彼女は屹度絶望している。どうか救ってやってくれ」

貴「……絶望した少女、ですか」


[こんな世界……みんなみんな壊れてしまえ!]



一旦目を伏せて通り過ぎて言った思考を消去(リセット)
目を開き、太宰さんを見上げて出来うる限りの笑顔で
答える。



貴「勿論。それでその少女が倖せになってくれるなら」

66話 最後の大君、羅生門と虎と最後の大君→←64話 天の海をゆく白鯨のありて



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赤梓 マーチ(プロフ) - みくろんさんさん» コメント、そして批評ありがとうございます。折角なので時間がある時にいろいろ見直して書き直して行こうと思います。今後とも頑張ります。 (2018年5月19日 2時) (レス) id: 6b5f2ab21e (このIDを非表示/違反報告)
みくろんさん - この小説、正直読みずらいです… 行替え、というか間隔開けすぎです。あと、状況表現の文章力が欠如しすぎです。 頑張ってください (2018年5月19日 1時) (レス) id: d5a7b772b9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マーチ( *˙ω˙*) | 作成日時:2018年5月1日 23時

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