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『あんた今のうちに捕まっといた方がええと思うで？血ぃ見るの嫌やろ？』
捕まえられれば状態は厭わないということか。
むしろなぜそうしてまで私を捕まえようとするのか。
じりじりと近寄ってくる犬の群れから目を逸らさず後退する。
どこか脱出できる場所は、
パキリパキリと犬が歩くたび、犬を構成する氷が弾け散る音が微かに聞こえる。心無しか体感温度が下がって指先が冷たい。
一か八か。
私は意を決し、脇目もふらず全速力で大扉に向かって走り始めた。
『おぉいいぞいいぞ！精一杯抵抗してみせろ！それをへし折る瞬間がなによりも楽しいからな！』
後ろから魔王の高笑いが聞こえてくるのに舌打ちする。
ふざけんなこのドS魔王！
窓はなく、天井は遥か上。あの大扉以外に出入口の場所が把握できないならもうやることは決まっている。
当たって砕けろ！人間様を甘く見るな！
「おらああああ！！！」
最高速をパワーに転換、怒りと魔力のすべてを込めて、渾身の蹴りを大扉に打ち込んだ。
「グルちゃーん？用事終わ、」
「へっ！？」
扉から人が！？
「ブぅへァッ！！！」
足が当たる直前、扉が水面のように波打ち、そこからひょっこりと顔を出した人物に私の渾身の蹴りがクリーンヒット。
私はそのままダイブするようにするりと扉を通り抜けた。
「ふらべっ！」
「え、え！？あ、えっ？だだだだ、だいじょうぶ！？」
蹴った勢いのまま廊下の壁にぶち当たって崩れ落ちた人に駆け寄る。どうやら完全に気絶してしまったらしく、白目を剥き鼻血を出して横たわったまま微動だにしない。
慌てて回復魔法を唱え、携帯していた薬草を彼の口に詰め放題に詰める。
「あああえっと、ご、ごめんなさい！」
しかしこれ以上悠長に手当もしてあげられず、こうしている間にも後ろには魔王かさっきの黒髪が迫ってきているだろう。
私は立ち上がると廊下を全力疾走し、適当な窓をぶち破って外に脱出した。
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あまぎ(プロフ) - しおりんさん» gﾙさんの瞳の色が青や赤に変わるのに疑問を持ったセリフです！久しぶりに読み返しましたが描写の印象が薄くて分かりにくいですね…せめて分かりやすいセリフに変更しとこうと思います。また何か疑問があればコメントくださる嬉しいです！ありがとうございましたー！ (2020年9月9日 3時) (
レス) id: 975a9486c5 (このIDを非表示/違反報告)
しおりん(プロフ) - １１の『あ、れ？瞳の色が、』ってどういう意味ですか？ (2020年9月9日 0時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
ろん(プロフ) - う、うわあああ、、、、！！！ そ、そんなに言ってい頂けるなんて、、、、！！！これからもあまぎさんの書かれるお話を楽しみにしております。 (2019年12月11日 10時) (レス) id: e80195a521 (このIDを非表示/違反報告)
あまぎ(プロフ) - ろんさん» 拝見した瞬間「え、うま…」とリアルで言いました。可愛っ！素朴で芯が通ってる雰囲気に清廉された可愛らしさがあり大変ﾖﾛｼｵｽ!!!!!!!いいもの見せて頂きました。夢主ちゃんにはこれからも魔王軍に苦労して頂きます…頑張ろうな。イラストありがとうございました！ (2019年12月11日 7時) (レス) id: 975a9486c5 (このIDを非表示/違反報告)
ろん(プロフ) - こんな感じで描いてみました。http://uranai.nosv.org/img/user/data/5/cye/5cee1e2d27d68efd0990e96722f9c62a.png (2019年12月10日 15時) (レス) id: e80195a521 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまぎ x他1人 | 作成日時：2019年11月3日 20時
