ホーセズネック 2

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ひとりでこんな所を歩くのは初めてで
テンションが上がる









｢…これ可愛い｣







それはペアのマグカップで
今まで見たことないくらい可愛い









お揃いで持つなんて初めてで
その店の中にいつの間にか足を進めていた







その店はお爺さんひとりで経営している、隠れ家みたいな雑貨屋さん。








｢これ、ください｣









ニコッと微笑んでこっちに歩いてきたお爺さん。









｢これはね、意味があるんだよ。




柄にも、色にも、全てにこだわってるんだ｣








｢意味、ですか？｣








｢うん、そう。



これはね、純愛、そしてもう一つは、変わらぬ愛。｣









｢…素敵、。｣









｢亡くなった妻がね、こんな事が好きだったんだ




花言葉であったり、酒言葉であったり、







その言葉ではないもので想いを伝える、



それが素敵なんだっていってたよ、｣









そう言いながら私が出したお金のお釣りを私の手に置く。









｢また、来ていいですか、？｣









｢あぁ、いつでもおいで。｣

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