▼ ページ23
chi side
chi 「こんなん聞いてない」
みんなぐったりとして空中に浮かんでいく
みんなダウンした
『おうチーノ』
chi「Aｯ」
『早く逃げなきゃ捕まるぞ』
そう言いながら何処かに行くA
…いや
chi 「死ぬ"ｯて！！！！！！！！」ｼｭﾀﾀﾀﾀｯ
木々を避けるように風の渦が追いかけてくる
中に見えるのは真っ白な狼
『β、頼んだ』
β「ﾜｯﾌ」
βって言うんやな彼奴
全滅…
何もできんよりも
chi 「お前だけでも」
そう思い渦の中にナイフを伸ばす
伸ばそうとした
ナイフを風が弾いた
β「“逃げないんだ？”」
chi 「お前…喋るんか……」
β「“僕が君の脳に直接話してるだけだよ？”」
chi 「分け分からん」
β「“僕と遊ぼ？”」
chi 「ええで？遊んだるわ」
_________________________________
zm side
…人が浮かんどるんやけど…
全員インクがついとるって事は、脱落者か
ｶｻｶｻｯ
zm 「ｯ…ん？」
あ！
zm 「ぬいぐるみやん…」
動いとる…
「…」
待って？？
やばいｯ
耳の塊持っとるｯ
「ｷｨーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー！！！」
zm 「なんやあの音…」
すぐに10メートル程離れて正解やったかもしれん
あの音を近くで聞くと絶対やばい
直感が言ってる
なに？？なんなん彼奴
zm 「」ｿﾞﾜｯ
後ろ
後ろから異様なものを感じる
恐る恐る振り返ると
「…」
その静かな視線は
巨大な真っ黒い猫のものだった
表情は変わる事なんない
三日月みたいに上がっている口角からはギザ歯が見える
足が動かん
逃げな
逃げろ
zm 「ﾋｭｯ」ｽﾀﾀｯ
鳥肌と汗がえぐい
振り返ると足音を立てずに猛スピードで追いかけてくる
走り出した足が止まらん
早まる心音しか聞こえん
逃げろ
逃げ続けろ
『拉致があかんな』
横からそんな声が聞こえる
ただただ俺の横を走るA
ただ、、いつもとは雰囲気が違った
眼帯をしておらず目の上の痛々しい傷あとの瞳が開いていた
目を合わせた瞬間
体から血の気が引いた
危ない
キケン
離れろ
死ぬ
そんな言葉が脳で繰り返される
息がしづらい
Aから…あの時以来の重圧を感じた
初めてAに吹っ飛ばされた
無能扱いされていたテトがヘラヘラの笑顔を崩し睡眠を取るために出したあの威圧に似てるがそれ以上
後ろの化け物寄りも悍ましい
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 82人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
