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story35 ページ36

Aside





しばらくは、立ち直れなかった。

救命医は、生と死と戦うわけで

私だって何が起こるか分からない。

というよりも、あの時下にいたのが

今岡先生だけだったのが不思議なくらい、

何で、あの人だったんだろうって

思ってきた。









《寝室 にて》


自分の家には、今岡先生の私物が

少しあったくらいで。

引き出しを開けると、

そこには、“末永先生へ”という

手紙があったのだ。

「っ…………何これ………!?」

開けると、いつもの字があった。









『末永先生へ

これを読んでいるということは、

もう帰らぬ人となってしまったと思います。

何かあるたびに、この手紙を書き直して

こっそり、開けないような引き出しに

家に来たときに入れていました。

後、3ヶ月でフェロー卒業。

あなたなら、末永先生なら、

フライトドクターとして、これからも

頑張っていけると思います。

誰よりも、患者に寄り添って

時には、落胆しながらも、

前を向いて進んでいく。

自分には、忘れていたところ

だったのかもしれません。

自分を信じて、そして時には休みながら

フライトドクターとして責任を

持って、進んで行ってください。

恋愛として、初心者で理想の彼氏には

なれなかったかもしれないけど、

末永先生と過ごせて、とても幸せな

時間を過ごせたと思います。

そして、いつまでも引きずってないで、

誰かと共に幸せになってください。

悲しくなるから、ここまでで。

最後に ありがとう。』







吹っ切れた訳ではないけど、

何か、嬉しかった。









これが、彼が私に残した遺言でした。

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ゆっちゃん(プロフ) - 笑笑 (2019年1月14日 18時) (レス) id: 081854c992 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃん(プロフ) - ゆっちゃんさん» はーい? (2019年1月14日 18時) (レス) id: 0cbfc4c6bb (このIDを非表示/違反報告)
ゆっちゃん(プロフ) - おーい (2019年1月14日 18時) (レス) id: 081854c992 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃん(プロフ) - ゆっちゃんさん» ゆっちゃーん!ww (2019年1月14日 18時) (レス) id: 0cbfc4c6bb (このIDを非表示/違反報告)
ゆっちゃん(プロフ) - まっちゃん〜 (2019年1月14日 18時) (レス) id: 081854c992 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まっちゃん | 作成日時:2018年10月26日 18時

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