女子力７ 女子はか弱い ページ8
「あー！何これ！
重たすぎて、
腕がちぎれちゃうよー！」
「何をやっとるんじゃ、あれ？」
「あー、あれだよ仁王！
腕でも鍛えてんだよ皐のやつ。」
「ほほう…学校でも筋トレとは、流石じゃのう。」
「おいコラ、なに逃げてんだお前ら。」
-
「おーい、齋藤！」
「あ、先生！さようならー！！！」
「逃がすか!!!」
生徒と先生、廊下で鬼ごっこを開始する。
只今の時刻、AM10：25＿＿
「ちくしょう…あの担任、私をなんだと…」
曲がり角で、まさか真田にぶつかるなんて…
学校のきょ……いや、生徒の中で面倒くさい人物だ
鬼の番長かあれは、
というほど人を怒鳴りつけてくる。
ウザイ時は、
ゴキブリホイホイ(幸村)を投げつける。
私の所有しているホイホイ(幸村)は
実に使える人物で、指を鳴らせば
あっという間に、１秒で
「へえ、俺って皐にコキ使われるの？」
「え？そそそそ、そんなこと、いー、いい…い？」
１秒で、私はボロ雑巾だ。
「俺ってなにかのアニメみたいに、
「ゴキブリホイホイ〜！」とか言って
皐に召喚される立場なの？」
「ちちち、違いますよ？！
決して「タケコプタ〜」とかって
幸村は登場しませんよ？！」
タケコプターで人が召喚されたことは無いが。
幸村は穏やかな笑みを浮かべたままだ。
「わざと、わざとじゃない！
ていうか私、一言も口にだ」
「うん、知ってる。」
「怖いわ！！」
「てことで皐に、お願いがあるんだけど」
笑顔の裏には、
何かがあるって、いうでしょう？
「で、お前何してんだよ…」
「魔王に生気を吸い取られる前に、
この資料を資料室へと届けようと…」
「さっきのキモい言い方は、なんぜよ？」
「キモいって言うなし！
私だってか弱い女子なんだよ！
腕がちぎれそうなの、ほら、見てよ！」
「鎖みたいな、頑丈な腕じゃのう」
「仁王にゴキブリホイホイ、投げつけてやる…」
額に汗を浮かべる仁王に、
べえ、と舌を出した。
隣にいる丸井は呑気に風船ガムを
膨らましていたので＿
「イベリコ豚！動け！！」
「はあ？！俺に仕事じゃないだろい？！」
「デブは動かないとダメだよ？
ほら私、か弱いし？」
「はあ…うぜえ、こいつ…」
「なんだと！！」
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作者ホームページ：なし 作成日時：2016年3月22日 17時
