女子力２４ 女子は肌が綺麗 ページ25
｢見て、このハリ！
私のお肌、スベスベツルツル！」
｢何をやっておられるのですかあれは…」
｢さあのう？
桃井かおりのモノマネじゃろう？｣
｢違うわバカども！！｣
見てください、
この肌のハリと艶を。
そこらの女子高生には、負けませんよ？
齋藤皐は、
ストレスをあまり感じない性格なのか、
ニキビなどが無い、綺麗な肌をしている。
それについて彼女の友人達が褒めたため、
調子に乗って、騒ぎ出したのだ。
本当に、ただの馬鹿丸出し。
｢お疲れっ…あれ？
先輩達、何してるんスか？｣
休憩に戻ってきた赤也は、
扉を開けたまま、コチラを見て、目を瞬かせている
そんな赤也をみて、
｢餌食だ…｣と、ジャッカルが小さな悲鳴を上げた。
勿論、赤也はこれから何が起こるか知る由もない。
柳生とジャッカルが、自分に対して
｢出ていけ！｣と、追い払うように、手を振っているのかもわからない。
｢先輩た＿＿｣
｢赤也！！みて、私のこの肌のすべすべ感！
普通の女子にはない、綺麗さじゃない？｣
｢は？先輩、頭イカレちゃいましたか？｣
赤也の土直球な答えに対して、
ブン太と仁王は思い切りむせ込んだ。
調子に乗っていたから、
槍が、彼女に降ってきた。
｢だーかーら！！！
私の肌が、綺麗すぎてやばくない？て話！｣
｢えー…｣
赤也は、じとー、と皐を見る。
皐は偉そうにふんぞり返りながら、
赤也の回答を待つ。
｢うーん、部長の方が綺麗っスね！｣
｢だあああ！！！また幸村っ……！！｣
床に座り込んで、
拳を握りしめて、床を叩く。
そこまで悔しがるか？！
と、不思議そうにその背中を見つめる丸井が、
｢あ、｣と、声を漏らした。
｢皐、1人で楽しそうだね。
土下座の練習かい？｣
くすくす、と笑いながら
未だ地面に顔を伏せている皐の背中をさする。
いや、そのフォローの仕方だと、
｢酔っぱらいの介護｣にしか、見えない。
｢幸村に、肌の美しさが…！｣
｢え？俺の肌が綺麗だって？
いや、照れるな、そんな風に褒められると…
俺、お風呂上りとか何もしてない｣
｢自慢か！自慢なんて聞きたくないわ！！｣
突然、体を起き上がらせると、
猛ダッシュで部室から出て行った。
幸村は呑気に、
｢ああ、拗ねたね。｣等とため息混じりに呟いたが、
周りは皆、こう思っていた。
｢さっきまで、
自慢してたウザイ奴は誰だよ！！！｣
と。
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作者ホームページ：なし 作成日時：2016年3月22日 17時
