記憶喪失の青年、拾いました

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動くにも動けなくなって、店の前で雨宿り中の私たち







既にお空は真っ暗だ。







涼『楽しんでこいっ！あ、でも夜遅くまではダメだかんな〜？』






うぅ...ごめんなさい、涼介...約束守れないかも汗






怒られるよねぇ涙








？｢A！｣









｢へ？｣









急に名前を呼ばれ、呼ばれた方へ視線を向けると、そこには、傘をさした涼介がいた。






傘をさしている方と逆の手には綺麗に丸められた傘が2本握られている。








涼｢よかったぁ...無事で。｣








こっちに近づきながら、涼介はホッとした表情を浮かべた。







｢え、涼介...なんでここに｣







涼｢おじさんに聞いた。それより、君が一緒に遊んでた友達？｣






驚く私を他所に、涼介は友達に話しかけた。







友｢はっ、はい！｣







涼｢親御さんに連絡はした？傘貸すし、送るから早く帰ろ？｣







友｢あ、ありがとうございます。でも、大丈夫です！家近いんで！傘だけ借りてもいいですか...？｣







涼｢そ？じゃあ、はい。気をつけて帰ること。｣






友｢はい！...じゃあ、A、また明日ね。バイバイ！｣








｢う、うん、バイバイ｣








なんだか今日の涼介はいつもの優しい涼介とは違って、何処か怖くて。







涼｢Aも、帰るよ？はい、傘｣









｢う、うん...｣

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