男の子、守っちゃいます。

本当の優しさ ページ47

あれから、どのくらい時間が経ったか分からない


ただただ、涙を流す私のそばに、ユン・ジョンハンは居てくれた
それだけだけど、すごく心地良くて、安心した


意地悪ジャイアンのくせにって、心の中では悪態を吐く
こういう時は、素直にお礼を言いなさいって、教わったのになあ


ほんと、自分でも呆れるくらい意地っ張り









ありがとう









その五文字が言えればいいのに、なんだか、むず痒くて




「ユン・ジョンハン 、ごめんね、付き合わせて」





JH「なんでそこで、ごめんね、が出てくるわけ？そこは普通、ありがとう、でしょ」





「ユン・ジョンハンに、お礼なんて言いたくない、いつも意地悪なんだもん」






JH「はあ？！それが、助けてくれた人に言う言葉かよ！！ほんっとに、変なやつだわ」






「変なやつって事くらい、自分がよ〜く分かってます！！」





でも、この人には、言えそうな気がする


ありがとうの五文字が、




「ユン・ジョンハン！！！」




私の少し先を歩いていた、ユン・ジョンハンを呼んでみる





「助けてくれて、ありがとう」





JH「やれば出来るじゃん、コグマちゃん」







私の方を振り返って、嬉しそうに笑う









まただ、また、コイツにドキドキさせられた

心臓が鷲掴みされるように、ぎゅうっっっっって、








「い、今さっきの事、誰にも言わないで、内緒にして欲しい」







このドキドキが、胸の内が、どうかバレないようにと、思わずしどろもどろ






JH「分かった、誰にも言わねえよ。その代わり、次こんな事あったらやり返せよ」









やっぱり、ジャイアンはジャイアンだな

通常運転→←コグマちゃん

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