彼とわたしの初恋噺 season2

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Aの手の感触に幸せ絶頂だったんだがなぁ……



「おいおい、お前ぇが女にうつつを抜かしてるっつーのは本当だったんだな」



誰だ俺の至福を邪魔するやつは…………
　

目の前に一人の男が立っていた。





「…………ホントに誰だ お前ぇ」



「な！ふざけんなよ！
　へへっまぁいいや、こてんぱんにして俺のこと忘れられねーようにしてやるよ」



チッ……めんどくせぇなァ……

どこぞの学生だ？

Aが逆恨みされねぇように私闘は避けてぇんだよ…………




「悪いねぇお兄さん……
　仰る通り！俺ァ女にうつつ抜かして腑抜けちまってよォ…………！
　お兄さんみてぇな怖ーい人とは闘いたくねぇんだわ…………！」



相手の男の 頭のてっぺんから爪先まで隙なく凝視する。



あの図書館での修行で人体の急所は頭に叩き込んだ。



お前ぇの急所が 俺には全て光って見えんだよォ



俺からは手出しはしねぇが……

もし仕掛けてきやがったら一発で仕留めてやるからなァ……！！



「ぐ……！なんて目だ……」



男が怯んだ。



「(ビクッ)」


Aも怯んだ。何でお前ぇまでビビるんだよ……





「チッ……！イカれてやがるぜ！

　このままで済むと思うなよ…………！」





なんもしてねーじゃねーか。

失礼な野郎だな。








てめぇのせいで萎えたわ。

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