【ツイステ】スマイルはやっぱ有りで【男主】

け ページ25

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ジェイドくんが出張へ行き、五日目。




「あれ、A先輩最近奥さんの手づくり弁当持ってきてないんですね。とうとう愛想尽かされたんですか」




職場で話しかけてきたのは俺が教育係を任されている後輩だ。
辛口で俺よりもしっかりしている。オマケにイケメンで女性社員からも人気だ。ケッ、でも俺の方が一応立場上先輩だからな。


俺は外では常に薬指に指輪をはめている。ジェイドくんによると牽制らしい。君以外誰も俺を好きになる人なんていないと思うけど。




『失敬な！今は出張なだけ』

「そうですか。毎日マメに貴方みたいな人にお弁当を作ってくれる人なんて、絶対に手放したらダメですよ」

『先輩に対して扱い酷くない？』




そう言っても、彼は無表情のまま。どこか監督生ちゃんを思い浮かばせる奴だ。


確かに、彼の言う通りジェイドくんは凄くマメな人だ。一緒に居ない日々が続き、彼の大切さを改めて実感させられた。
毎朝朝食を先に作ってくれて昼食も。掃除もいつの間にかしている。

完璧過ぎる。俺、何も出来てないな……。




『俺、何も返せないんだよね。いつも冷たく当たっちゃうし。本気で愛想尽かされるかも。どうしよう……』

「それに加えて奥さん、凄く美人さんなんでしょう？出張先でもA先輩以上に魅力的な男性に出会うかも」

『そんな事言わないで！！』




やばい、後輩の言葉が本気で有り得るから不安になってきた。

でも、あのジェイドくんだ。
俺の事を可愛い可愛いって溺愛してくる彼が俺以外を好きになんて……いや、逆に俺よりも可愛い子なんて世の中わんさかいるじゃん！！


何か俺もアピールしないと。




『何か、お礼しないといけないよね。どうしよう……』

「ゴホン……俺、今日の帰り、暇で仕方ないんですよね。先輩のに付き合ってあげなくもないです」




わざとらしく咳込み、口を手で覆いながら彼は告げた。
救世主だ。




『ありがとう！！君はやっぱり俺の可愛い後輩だよー』

「髪乱れるのでやめて下さい」




やっぱり監督生ちゃんと似てる。




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