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0章_第22話:ミス ページ23

「ところでユウ………って、なんでそんなに顔真っ赤にしてるの…?」

「へ!?い、いや……その」

「…女だからって別に気を使ったりしないでね?私
、ユウとは対等な存在でありたいの」

「A……うん、わかった。俺達友達だもんね!」



友達……
…私とユウが、友達……



「……」

「!?い、嫌だった…?馴れ馴れしすぎたかな…」

「…ううん、嬉しいの。私、今まで友達なんていたことなかったから…」

「A……。俺だけじゃない、グリムもエースもデュースも、皆もう友達だよ!」

「ユウ……」









「……ところでユウ、今何時?」

「へ?え、えっと…2時半……?」

「……」



…やばい。
入学初日からこんな深夜に帰るなんて皆に殺されかねない。



「A、顔色悪いけど……あ、寮に戻らないとヤバい感じかな?」

「……殺される」

「そんなに!?これ学園長から預かった新しい制服だから!これ持って急いで!」

「う、うん!!」



私はベッドから飛び降りてバタバタと急ぎ足で服と髪を整える。動くたびにギシギシうるさいな…この床。
マジカルペンで、えっと……空間転移魔法ってリリアから教わったけどやり方これで合ってるのかな。



「…あ!ねぇ、ユウ!」

「ん?」

「確かユウは正式にここの生徒になったんだよね?」

「そうだけど…」

「その……ま、また遊びに来てもいい?」

「……!うん、是非!!」



私のわがままなお願いに対して、ユウは嫌な顔一つせずとびきりに笑顔で返事をしてくれた。
…なんだか胸が暖かい。友達と約束するってこんなに幸せなことなんだ。
私はユウに微笑み返し、空間転移魔法を発動させた。








___【ディアソムニア寮】___





___ドスンッ!



「〜っ…いった……」



やっぱり慣れない魔法はやるもんじゃないな……。着地点をミスってしまった。
でもこの部屋の雰囲気……多分ディアソムニア寮に飛べたはず。
よかった……早いところシャワーを浴びて制服を変えなきゃ…。



「…………妹君…?いつの間に俺の部屋に…」

「…………」






もしかしなくても…
……ここ、私の部屋じゃない?

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作成日時:2020年5月21日 1時

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