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健気に噛み砕いて説明してくれる彼女は可愛らしかった。だけど、強 姦された時に知った、だなんてアタシの沸点に近づけるには十分だ。

「…そう」

「まだ私から…甘い匂いはする?」

「えぇ、するわ。だけどね、アタシは彩艶ちゃんを傷つけたくない。喰ったりなんて出来ない。だけど時々…」

美味しそう、と思ってしまう。

「そうだね…それは仕方のないことだから。行為によって満たされるのなら良いのだけれど…」

「利害の一致がどうしてもしないわね。」

「そう。だから…ね」

 『もう私が恐怖を感じないようにして欲しい』

「それは…いいの?」

誘われているのだろうか。
あんなに怯えていた彼女とは思えない言葉。

「私は、大丈夫。きっと」

「…わかったわ」

煽らないで頂戴、我慢出来なくなってしまうわ。

だけど、お望みとあらば。

_______

「えーっと…理央さん…?」

戸惑いの混じった声で問いかけてくる彩艶ちゃん。

「どうしたの?」

「これはいわゆる…お姫様抱っこというやつかい?」

「そうね、お姫様抱っこ。」

「どうしてさ…」

「うーん、やってみたかったからかしら。それにイギリスでの誘い方はこうなのよ」

「それは知っているよ、私も向こうにいたからね。…だけどここは日本じゃないのかい⁉」

わかっているのなら話は早いわ、日本だけど…ほら、出身が向こうだから。

「ほら、お姫様。おやすみなさい。」

お姫様抱っこ、ということで彼女をお姫様になぞらえて言ってみる。彼女はどんな姫になるのだろう。

「…おやすみなさい、王子様。」

にや、と普段の笑みとはまた違う笑い方で言う彼女。

「あら。…ふふ、いいわね、こういうのも」

かわいらしい童話の世界のようで、少し楽しくなる。
するりと彼女の横に滑り込む。

さ迷う翠の瞳をじっ…と見つめていれば手をとり握り締められた。
少し驚いて、彼女の顔を覗き込んでもこちらを見てはくれない。けれど寂しげな顔をしているように見えた。

「彩艶ちゃん…」

幼子のように弱々しく見えた。
普段のあの様子からは見えないほど。

手を伸ばして、柔らかな黒髪を撫でた。


______________________

「「この人となら」」

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真@アドミーク(プロフ) - 犬キナ@Adom-kさん» ありがとうございますッ、理央様らぶらいくだから…() (2023年1月29日 21時) (レス) @page6 id: 45ce0ca950 (このIDを非表示/違反報告)
犬キナ@Adom-k(プロフ) - 理央が理央してて好き...愛してる... (2023年1月29日 21時) (レス) @page12 id: 31641bb0de (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:真 @アドミーク | 作成日時:2023年1月29日 20時

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