1,変わりない日常 ページ1
「 あぁ、あの子よ … 」
「 若いのに働かないなんてやっていけるのかしら 」
ヒソヒソと聞こえるおばさん達の声
1年前、私はこのド田舎に引っ越してきた
年寄りしかいないようなこの街で私のような若者は
とても珍しいらしい。
愛想も悪く誰とも話さないので、
引っ越して約1週間で私は皆の噂の対象になった
「 Aさん、 」
こうやって何か言われるのはいつもの事なので
スルーして通り過ぎると、後ろから声をかけられた
「 これ、Aさんのやつですよね ?? 」
そう言ってカバンの中に入れていたはずのリップを
「 はい、 」と渡してきたのは
家も歳も近い キム ミンギュ と言う男
「 ありがとう 」
渡されたリップをさっさと受け取りお礼をする
キムミンギュもさっきのおばさん達に呼ばれ、
大きい体を素早く動かしてそっちへ向かった
「 あの子とあまり絡まない方が … 」
全部全部聞こえている
陰口のつもりなのか。
ここに来て1年。
まだ馴染めないまま歩くこの町は
ご近所付き合い等が無ければとても居心地がいい
海も近く、部屋の窓からはキラキラと反射した
水面が綺麗に輝いているのが見える
「 つまんな 、、、 」
もっと優しい人が多くて、純粋な所だと思った
実際来てみると、そんなことなくて
街を歩けばおば様たちの陰口の的になり、
「 大人として恥ずかしい 」と
仕事をしていない私に向かって冷めた目を向けてくる
「 あんただけは 、、、 味方だよね … 」
ある雨の日に私の家に駆け込んできた黒猫
名前は付けていない。
雨とともに流れる私の涙を止めてくれたのもこの子
黒猫だから懐くとは思わなくてびっくりしたけど
今は大切な家族として迎え入れている
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まかない(プロフ) - ハナさん» ウォヌならきっと素敵な所へ連れて行ってくれますよ。 (2022年10月31日 22時) (
レス) id: dc45bd17eb (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 初めまして！おぬくんのお話を探していた時に出会ったのですが、程よい儚さや話の流れが素敵すぎて、更新通知があると嬉しくなります……！これからも楽しみにしています。……私もおぬくんとどこか遠くに行きたいです（私情） (2022年10月31日 20時) (レス) id: bc43354b86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まかない | 作成日時：2022年4月28日 20時
