24『謝らないでくださいな』 ページ30
赤が私の視界を覆う。
悲鳴が私の耳をつんざく。
私の体は硬直し、無理矢理体を動かす。
来ないで、来ないで、来ないで！
『来ないでっ！……ハァ、ハァ、ハァ』
私ははね起きた。
どうやらまたあの時の夢を見ていたみたいだ。
確か、あの後倒れて……どうなったんだったっけ？
ｲﾙ「あ、起きた」
『あっ、イルミさん！』
ベッドの横にはイルミさんが座っていた。
え、まさか！？
『イルミさんがここまで運んでくれたんですか！？』
ｲﾙ「うん。急に倒れたからね、Aって日光ダメだったんだね。医者が言ってたよ」
『はい……でもあの木漏れ日程度なら長時間浴びない限りは大丈夫なんですけど……』
私は俯いた。
魔法は自身の魔力や、技術も大切だ。
しかし、自身の精神も大きく左右する。
私があの夢を見たせいで、精神がぐらついていたのだろう。
ｲﾙ「ごめん」
『え？』
ｲﾙ「倒れるまで無理しないで、辛いなら言って」
イルミさんはいつもの無表情だけど、少しどこかが優しかった。
ｲﾙ「……ごめ『謝らないでください』え？」
『……私の家族は殺されました。理不尽に……その時の悪夢を見ていたんです。それで魔法が安定しませんでした』
私はイルミさんの目を見て言う。
そうしないと伝わらないから。
『でも、ここの人達は優しいです。みなさん殺し屋かもしれないけど、それでも私は少しづつ救われています』
ｲﾙ「A……」
『だから、謝らないでくださいな』
私はニッコリ笑った。
ｲﾙ「……あ、初めて笑った」
ここに来てから、《本当に笑った》のは初めてだった。
シリアス出来ていたのでしょうか？
心配です……
よろしければ、感想お願い致します！
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まな板の鯛 - リクエストした者です。シリアスな上にイルミさんと主人公の関係も変動したりと楽しませていただきました。わざわざリクエストに答えて下さり有難う御座いました。 (2018年8月7日 13時) (
レス) id: cf96b918ea (このIDを非表示/違反報告)
アオクサ - まな板の鯉さん» リクエスト、ありがとうございました！ (2018年6月28日 20時) (レス) id: 3fc9aa63ee (このIDを非表示/違反報告)
まな板の鯉 - いつも楽しく読ませていただいております。リクエストと言ってもアバウトなのですがシリアスな話を小話でも構いませんので読んでみたいです。参考にならないような意見で申し訳ありません。 (2018年6月23日 13時) (レス) id: cf96b918ea (このIDを非表示/違反報告)
アオクサ - 天ノ弱な月猫さん» ありがとうございます！すごい励みになります、更新出来なくてすみませんでした (2018年6月21日 13時) (レス) id: 3fc9aa63ee (このIDを非表示/違反報告)
天ノ弱な月猫(プロフ) - 好きです！凄く好きです！凄く面白いし応援してます！更新待ってます！ (2018年6月13日 15時) (レス) id: 5bf48274f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アオクサ | 作成日時：2018年4月4日 13時
