転生したら、爆豪勝己の幼馴染になっていた。2 (ページ10)

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第56話ページ10

Aside

ヘドロ事件から時は流れ―――――いよいよ入試当日だ。今日も相変わらず勝己に起こしてもらう。

温かい恰好で外に出て、勝己と並んで会場へ向かう。私は頭の中であれこれ公式などを思い出す。

前世でも死に物狂いで勉強して首席合格だったし、転生した今でも本当に毎日努力してきた。

頑張らないと。必ず勝己や出久と同じ高校に通うんだ。きっと、焦凍もいるはず。(「焦凍くん」じゃなくて、「焦凍」って呼ぶようになったんだ。)でも焦凍は推薦って言ってたっけ？さすがだな…。

A「寒い…。緊張する…。」

勝己「ッハ、寒くなんかねーし余裕だわクソが。」

と言いながらも勝己は鼻が赤い。やっぱり寒いんだろう。でも寒がりつつも勝己なら、入試が余裕なのは事実だと思う。

A「お互い頑張ろうね。」

勝己「わぁーっとるわ。…A、落ちんなよ。」

A「今までたくさん頑張ってきたし、大丈夫だと思う。」

と言って小さくガッツポーズをとる。そんな私を見て、勝己は少し顔が赤くなった気がする。寒いからかな?そう思っていると、前に出久が歩いていた。緊張しているのか、動きが固い。

A「あ、出久。おはよう。」

出久「あっ！Aちゃん、かっちゃんおはよう…！」

勝己「どけデク、俺の前に立つな。殺すぞ。」

出久「ヒィッ！」

A「殺すって言うのやめて。出久、お互い頑張ろう。じゃあまたね。」

出久「うん…！ありがとうAちゃん！」

出久に手を振って先に行くと、なんか後ろで「うわあっ！」って言う声が。出久がこけそうになったんだろう。なんとなく分かるけど、大丈夫かな…？

心配しつつも私達は入試説明会場に入って席に着く。席は左から、出久 | 私 | 勝己の順だ。
出久と勝己が私の隣でよかったけど、二人を隣同士にしてしまったらまずかったと思う。

そして、雄英の先生から説明を受ける。あれは確か…プレゼント・マイクだ。出久ほど詳しくはないけどプロヒーローのことはわかる。それにしてもこの温度差…。

私が「マイク、テンション高いな…。」思っているのと逆に、隣に座っているヒーローオタクの出久は目を輝かせていた。

すると、メガネの真面目そうな人が質問をしていた。そして、終わったら出久に注意をしていた。

確かに隣でブツブツ言ってたけど、そんな言い方はないんじゃないかな。ほんの少し苛立った。