転生したら、爆豪勝己の幼馴染になっていた。2 (ページ7)

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第53話ページ7

Aside

A「それはこっちの台詞だよ。…それ、自殺教唆だよ。なんでそんなこと言うの？出久に『死ね』って言ってるのと同じなんだけど。…私、悲しいし呆れたよ。」

私は自分でもびっくりするほど冷たい声で話し、冷たい声で勝己を見た。いつも私に優しい勝己でもこれは許せなかった。今まで一緒に居て、初めて勝己と喧嘩した。

私の言葉と冷たいな目を見て、みんな黙って驚いていた。勝己も目を見開いてたけど、それ以上に私の砂に縛られて苦しそうだった。

これ以上はかわいそうなので砂を緩めて勝己を床に優しく下ろす。

そして私は、出久のヒーローノートを探すため、窓から飛び降りた。

勝己は黙ったまま下を向いて、出久は私のことを心配して叫んでいたけど、私はノートを探すのに必死になっていた。

A「あ…あった。」

黒焦げになったノートは、鯉のいる水溜めの中に落ちていた。

A「あぁ、水浸し…。…ごめんね、これはご飯じゃないんだ。」

鯉を優しく追い払ってノートを拾うと、水をたくさん含んでしまっていた。

私はバレないようにこっそりと個性を使う。風で優しく乾かし終えると、出久が走ってやってきた。

出久「Aちゃん！」

A「あ、出久。はい、ノート。焦がされたところは直せなかったけど…。」

出久「ううん、本当にありがとう。…ごめんね、僕が弱いからAちゃんを巻き込んじゃったし、かっちゃんに何も言い返せなかった…。」

出久は何も悪くないのに落ち込みながら私に謝る。

A「私は全然いいの。あと、出久は何も悪くないよ。勝己は気にしないで。私はどれだけ出久が頑張ってるか知ってるよ。一緒に雄英行こう。約束だよ？｣

私は出久に小指を立てて出す。そうすると出久は笑顔になった。

出久｢…うん！」

私たちは指切りげんまんをして別れた。私はまた教室に戻り、教科書を取って家に向かった。でもその後まずいことが起こるなんて、私はこの時想像もしていなかった。