第59話 ページ13
Aside
そして、また女の子の方へ駆け寄る。
A「大丈夫ですか…！？」
？「うん。ありがとう助かったよ。ウチ、耳郎響香。」
A「私は上杉A。よろしくね、えっと…響香ちゃんって呼んでもいいですか…？」
響香「いいよ。よろしくねA。あと、タメ口でいいからね。」
嬉しいな…。ここにきて初めての、しかも女の子の友達が出来た。
A「分かった。ありがとう響香ちゃん。あ、そういえば耳ケガしてなかった…？」
響香「耳…？あー、そういえばそうだった。」
そう言って響香ちゃんは血が出ている痛々しい耳を触った。
A「待って。…ちょっと耳触ってもいい？」
響香「え…あ、うん。いいけど…。」
私は響香ちゃんの両耳に手を当てて、治癒を施す。
そうすると瞬く間に血が止まり、傷が治った。
響香「え…！？痛くない！A、何これ？」
A「私の個性だよ。私は自然コントロールが個性なんだけど、治癒もできるんだ。」
あまりやりすぎると倒れるんだけどねと付け加えると、響香ちゃんは微笑んでお礼を言ってきた。
響香「ありがとうA。ウチ、Aに助けてもらってばかりだな。」
A「そんな大したことじゃないよ。…あ、そろそろ時間だ。頑張ってね響香ちゃん。また会おうね。」
響香「…！うん。Aありがとね。バイバイ。」
私と響香ちゃんは手を振って別れた。そして、少しの時間でまた仮想敵を倒す。その数分後にタイムアップとなった。
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私達は無事に入試を終え、帰路についていた。
A「勝己、どうだった？」
勝己「余裕だったわ。…お前は？」
A「上手くできたよ。私達受かってるといいね。」
勝己「俺が受からないなんざ、ありえねぇんだよ。」
A「ふふっ、そっか。」
私はうっすらと笑った。私の笑顔を見て勝己は石化していた。
A「？なんで固まってるの？」
勝己「ンでもねえわクソが！///(Aが笑った…！)」
A「え、そう？」
なんか昔もこんなことがあったような…。まあいいか。
私達は、冬の寒い風に吹かれながら家へと帰った。
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作者名：Maimai | 作成日時：2024年1月27日 21時
