第29話 ページ31
Shoto Todoroki side
僕が今日もあいつにきつい訓練をさせられて泣いていると、Aちゃんが僕の部屋に入ってきた。
Aちゃんは僕に、ヒーローになりたいか聞いてきた。
僕はヒーローになりたいけど、あいつみたいなヒーローになんかはなりたくない。
質問に答えると、Aちゃんは「ケガを見せてくれる？」って言ったから、痛くてたまらない傷だらけの右腕を出した。
Aちゃんは辛そうな顔をしながら僕の右腕の傷に手のひらを当てた。
そうすると、Aちゃんの手のひらから緑色の光が出てきて、僕の右腕の傷を包んだ。
緑色の光は、なんだかぽかぽかして温かかった。
光がなくなると、傷は残っているけど、痛くてたまらなかった右腕は、痛くなくなった。
だけど、Aちゃんがなんか苦しそう…。
焦凍「Aちゃん…どこか調子悪いの？」
A「ちょっと、まだ使い、慣れてなくて…。でも、大丈夫だよ。」
Aちゃんは苦しそうにそう言った。なんで…、僕の傷は治っても、そのせいでAちゃんが…。
焦凍「僕のせいで…。」
A「ううん…。焦凍くんの、せいじゃないよ。…もう一つ、いいかな…？」
Aちゃんは僕の目を見つめてこう言った。
A「私が、今したのは、ほんとに少しだけど…焦凍くんも、誰かを助けられる、かっこいいヒーローに、なってほしいの。」
僕は自分でも分かるくらいに、泣き腫らした目を大きく見開いた。
A「さっき私が、聞いたら…ヒーローになりたいって、言ってくれたよね。なら、…炎司さんを超えるような、ヒーローに、なってほしいな。」
焦凍「…！あいつを超える、ヒーローに…。」
A「きっと、焦凍くんなら、かっこいいヒーローに、なれるよ…。私も、応援してる…。でも、辛くなったり、悲しくなったときは、いつでも私を頼ってね…？私と一緒にヒーローになろう…！」
この瞬間、僕の心にたまっていたものがあふれ出した。
焦凍「！Aちゃん…！」
僕は嬉しくて、Aちゃんの腕の中で再び泣き出した。
焦凍「Aちゃん…！うぅっ…」
A「大丈夫だよ…。いっぱい、泣いていいよ…。」
Aちゃんの優しい声と言葉でさらに涙があふれてきた。
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Maimai - リクエストありがとうございます。もう少し物語が進んだら作らせていただきますね。これからもこの小説をよろしくお願いいたします！ (1月15日 21時) (
レス) @page30 id: 635df37f28 (このIDを非表示/違反報告)
H.M - とても面白いです！高校生になったら、「勝己が幼児化したら」という番外編やっていただきたいです。これからも頑張ってください！ (1月14日 6時) (レス) id: 35314696c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Maimai | 作成日時：2023年12月25日 0時
