3年A組～今から皆さんは、人質です～２ (ページ33)

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柊「ナイフを刺せば血が出る痛みも伴う
場合によっては命も奪える
当たり前のことだ
でも今の社会はこんな当たり前のことに
気がつく暇もないぐらいにせわしく回り続けてる
相手に何をしたら傷つくのか何をされたら痛むのか
お前達にはそれに気づかない感情が麻痺した
大人にはなって欲しくかなかった
想像力を働かせて自分の言葉や行動に責任を持つ
決断をする前に踏みとどまって
これが本当に正しいのかを問いただす
そんな誰もがわかっているのに出来ていない
考えることの大切さを皆には伝えたかった
それが俺の3つ目の目的だ
自分の余命を告げられるまでは俺もこんな事件を
起こすことなんて考えたことなかったよ
でも、景山が気づかせてくれたんだな
俺はまだ、何もしてない
教師を名乗りながらもまだ何も教えてないって
皆には怖い思いをさせて
本当に申し訳なかったと思ってる
でも、この10日間で見違えるほど変わってくれた
それが何より、何より嬉しかった
俺を教師にしてくれてありがとう」

兵頭「ありがとうございました」

柊「明日の昼に皆を解放する
俺の授業はこれで終わりだ
今までお疲れ様」

石倉「何だよそれ
最後みたいなこと言ってんじゃねぇぞ」

「ブッキー!!ありがとうございました!!」

柊「郡司真人警部補を連れて第1校舎の屋上に出ます
そこで最後の要求をします」

本城「何だ？要求って」

柊「屋上で伝えます
いよいよクライマックスです
盛り上がっていきましよう」

茅野「どうして人質を連れて屋上へ行くんですか？
自分を悪者に見せるためですか？
世の中に先生が今回の犯人だって
思わせるためですか？」

柊「教室に戻れ」

茅野「行かないでください！行かないでください!!
私は、先生を信じて来ました
今でも信じてます
でももう限界です
先生がこれ以上悪者にされるのだけは
納得できません
お願いです！行かないでください！先生！
先生に最後まで見届けるように言われて
今日まで先生の授業わ受けて来て揺らいでます
ずっとフタをしてきたものが真実なのか偽りなのか
だから苦しいんです
先生が自分を犠牲にして全てを
背負い込もうとすればするほど苦しいんです
お願いします！もうやめてください！