第63話 ページ23
《モストロラウンジ VIPルーム》
アズールは自身の席に着くとジュンが持っていた小瓶を持ちながら話し始めた。
アズール「この小瓶に入っている液体は、飲んだ際に身体の動きを抑制する効果があると思われます。ジュンさんの場合、人魚である身体を人間の身体として抑えていたことになります」
イデア「あ...」
アズールの前述を訊くと顔を下に向きブツブツと何かを言っていた。
イデア《確かアレはジュン氏が毎朝飲んでいた...》
アズール「イデアさん、いいですか」
イデア「あ、うん」
アズール「この話を聞いたことがありますか？『珊瑚の海の救世主』のことを」
珊瑚の海の救世主
イデアはその単語を耳に入れるとアズールの目を見た。
とても真剣な眼であった。
イデア「うん。聞いたことがあるよ。確か、とても美しい人魚であったと、本に書いていた」
アズール「えぇ、その方です。...ジェイド」
アズールが彼を呼ぶと、ジェイドは、VIPルームの本棚の一角にあった、角が剥げた本を取り出し頁を捲った。
ジェイド「僕とフロイドは昔、その方に助けられました。忘れることなんてできません」
ジェイドside
＿＿＿＿＿珊瑚の海は今は陽が差し、透き通る海ですが、かつては海中の捨てられたゴミや汚れた海藻などが散乱して「綺麗」とは言えない状態でした。
また、治安も不良でした。
その時は...今もですが、人魚狩りがとても盛んな時でした。
人魚の子供が一人でいれば怪我なく、いや、生きて帰れるかどうかが分かりませんでした。
確か、あの日でしたっけ。
僕とフロイドは先生の目を盗んで授業を抜け出し、深海で遊んでました。
陽をまともに浴びれませんでしたが泳ぎ回っていましたね。懐かしいです。
そうそう。面白そうなものを見つけたのです。
ほら、この船。(本を見せる)
面白そうだの一言に限って中に入っていきましたよ。
フロイド『うわ〜すげぇ』
ジェイド『これは...随分昔の船でしょうか』
ところどころ塗装がはがれたり、錆びていたものでした。
だから油断していました。
フロイド『ジェイド〜もっとこっち行こ〜』
ジェイド『あ、ちょっと！待ってくだs』
フロイド『...ジェイド？』
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ベル2号(プロフ) - ありがとうございます！すみません、コメントしなおして。 (2022年7月29日 9時) (
レス) id: 6656815cbb (このIDを非表示/違反報告)
太宰、乱歩などの頭脳派推し - ども！こんにちは。けーくん大好きで尊すぎて死にそうです。更新頑張ってくださいね！友達居ない陰キャです。 (2022年3月17日 11時) (レス) @page11 id: 6e38a4139d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヴェルレエヌィマ | 作成日時：2022年1月29日 10時
